炎天下の園芸作業 シニアはこまめに休憩を

「夏の日ざしと闘いながら、バラの葉を守る。どれだけ葉を守れるかで、来春の花が決まります」と高木さん。撮影:田中雅也
7月の「シニアのためのバラ栽培日記」は拡大版の夏スペシャル。暑い夏を無事に乗り越えて、来年の花を充実させましょう! 炎天下で園芸作業をする上で気をつけたいことを、日本ばら会の高木絢子(たかぎ・あやこ)さん(※)に伺いました。

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夏の園芸作業は猛烈な暑さ、日ざしとの闘いです。庭に出るのは、朝と夕方だけ。どちらも、スーパーマーケットなどでもらえる保冷剤を包んだタオルを首に巻いて作業します。
庭に出る際は、太陽のジリジリとした日ざしをいかに避けるかがポイントです。日ざしが直接肌に感じられると、それだけで体力を消耗してしまいます。私は、日ざしを避けるために、暑い日でも深く帽子をかぶり、手袋をはめ、長袖のシャツを着て作業しています。特に日ざしが強いと感じる日は、厚手のジャケットを着ることもあります。
なるべく日陰にいることも大切です。太陽の動きに合わせて移動する日陰を渡り歩くようにして、作業するとよいでしょう。

■庭にいると時間がたつのが速い

皆さんは「10分だけ……」と思って庭に出たのに、気がついたら1時間、2時間と作業していた経験はありませんか? 庭にいるとあっという間に時間がたってしまいます。夏の暑い時期に、この調子で長く太陽の下にいるのは危険です。
私は庭に水分を置かないようにしています。のどが渇くたびに家の中に入り、冷蔵庫の中にあるものを飲むのです。庭で時間を忘れてしまうのが避けられ、冷たいものが飲めます。最近常備しているのは、レモンとはちみつを加えた水と、市販のザクロジュース。よく冷やして飲むと本当においしいですよ。最近年寄りは夏でも温かいものを飲めといいますけどね(笑)。
家の中ではなるべく庭のことを忘れて、気を休めるようにしています。夏は水やりや病害虫防除など、やることが多い時期です。どうしてもバラに追いかけられているような気分になるので、無理せずやりたいことをやって、今日やれなかったことは、明日やればいいといった気持ちでいるのがよいと思います。私もこの時期はしっかりとしたスケジュールを決めず、気まぐれでやっていますよ。
※高木絢子さんのお名前の「高」の字は、正しくは「はしごたか」です。
■『NHK趣味の園芸』2016年7月号より

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