全国の代表が激突! 小・中女子名人戦レポート

小学生女子名人戦優勝 小野花依(おの・はなえ)さん(関東大会代表) 写真:藤田浩司
女性の将棋ファンを増やすことを目指す日本女子プロ将棋協会(LPSA)が主催する小・中学生女子名人戦。8月30日(日)に行われた全国大会の模様をレポートする。

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地方大会を勝ち抜いた代表選手が一堂に会する全国大会。例年は総当たりのリーグ戦で優勝を争っていたが、小学生と中学生それぞれ8名と代表が増えたために対局方式が変わった。
抽選で対戦相手を決め、予選2局を対局。これは2勝通過、2敗失格で、1勝1敗になると3局目を指す。予選を突破すると決勝トーナメントに進出。敗退者は慰安戦に回る。
持ち時間は各15分、使い切ると1手30秒未満の秒読みという早指し戦の対局が始まった。しーんと静まり返った中に駒音とチェスクロックのボタンを押す音だけが響き、テンポよく進行していく。対局を見ると、相居飛車などバラエティーに富んだ戦法が指されている。男子はそのときに流行している戦法を指す傾向があるが、女子の場合はちょっと違うそうだ。
自信を持って指している様子が手つきから感じられる。
会場には付き添ってきた親御さんの姿が見える。近くに寄って対局をのぞくこともできるが、皆さん遠くの席から静かに見守っている。子どもの気を散らせたくないという親心からだ。
午後から決勝トーナメントが開始。ここから2連勝すれば優勝決定だ。
決勝に進出したのは小学生が小野花依さん(埼玉・6年)と森本理子さん(愛知・6年)。中学生は磯谷祐維さん(岐阜・1年)と大城千花さん(静岡・1年)。小野さんと磯谷さんがそれぞれ勝って、優勝を決めた。小野さんは幼稚園のころに将棋を始め、将棋会館の将棋教室に通ったそうである。現在は研修会で腕を磨いている。決勝の感想戦が終わったあと、お父さんのところへ駆け寄る姿がほほえましかった。
中学生の決勝に進出した大城千花さんは昨年の小学生女子名人戦の優勝者。昨年と同じく決勝の相手は磯谷さん。今年は磯谷さんが勝ち、大城さんの連続優勝という快挙はならなかった。この2人は勝ったり負けたりのよきライバルである。
磯谷さんも研修会に入っていて、今年の中学生選抜将棋選手権女子の部準優勝。今回の優勝の喜びを語りながらも、中学生選抜戦で優勝したいときっぱり。小野さんと磯谷さん、どちらも女流棋士になりたいと話してくれた。
勝った人も負けた人も、この大会に出場して全国の代表と盤を挟んだことは、夏休みのよい思い出になったに違いない。
(棋譜や詳しい成績は、http:joshi-shogi.com/gsp_blog/で見ることができます)
■『NHK将棋講座』2015年12月号より

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