甘くて大きなイチゴを収穫するには

撮影:成清徹也
春先に真っ赤な実をつけるイチゴは、これからが植えつけのベストシーズン。恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田智(ふじた・さとし)さんに、大きくて甘い実を収穫するためのコツを教えてもらいました。

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■家庭菜園でも抜群の人気 ビタミンCの量はレモン以上

秋冬野菜のなかでも圧倒的な人気を誇るイチゴ。品種改良によって甘くて育てやすい品種が次々に登場し、選び育てる楽しみがますます増えています。
イチゴの栄養価で最も知られているのがビタミンC。100g当たりの量はレモンより多く、大きさにもよりますが、7〜8粒で1日の必要量の摂取が可能。ビタミンCには美肌効果を高めたり、免疫力をアップさせて風邪を予防するほか、鉄分の吸収を助けるなどの効果があります。
イチゴは寒さに当てることで花芽ができるので、露地栽培では10月中旬〜11月上旬に植えつけるのが一般的。ポイントは、クラウンと呼ばれる王冠状の茎の先端部分が太くてしっかりしている苗を選び、クラウンを土に埋めないように植えつけること。さらに本格的に株が成長し始める早春に、追肥(ついひ)で肥料分を補い、マルチ張りや敷きワラで実を保護します。形のよい実を確実につけさせるために、開花後の人工授粉(じんこうじゅふん)も忘れずに行いましょう。


■『NHK趣味の園芸やさいの時間』2015年10月号より

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