江戸時代の上級武士を救ったたくあん漬け

江戸時代、江戸に住む上級武士や裕福な商人たちは、副菜をあまりとらず、白米ばかりを食べていたため、ビタミンB1不足から脚気(かっけ)になる人が多くいました。原因のわからないこの病状は「江戸患い」「江戸病み」と言われ、恐れられていたそうです。
そんな状況を救ったのが、なんとたくあん漬け。ビタミンB1を多く含むぬかを使い、発酵させたたくあん漬けは、白米にとってすぐれた栄養補助食品だったのです。
白米に添えるたくあんは2切れと相場が決まっていました。1切れは「人斬れ」に、3切れは「身斬れ」に通じるとして、武士に嫌がられたからだと言われています。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2015年9月号より

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