奥田あや三段、依田紀基九段と初顔合わせ

第63回NHK杯テレビ囲碁トーナメントが開催中だ。1回戦第14局では、前期まで読み上げを務めていた奥田あや三段と依田紀基（よだ・のりもと）九段が初顔合わせを果たした。

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前期までNHK杯で読み上げを担当していた奥田あや三段、2年ぶり2回目の出場だ。今回の相手は元名人の依田紀基九段で、初の顔合わせとなる。「奥田さんは依田さんとの対局を楽しみにしていたことでしょう」と解説の王銘琬九段。対局前の控え室では、緊張した奥田がいるのかと思っていたが、全く予想が外れた。
「先日はありがとうございました」と奥田が依田に笑顔で声をかける。あるパーティーで同席したのだという。「奥田さんはお酒が強いんだよ」と依田が話して、ひとしきりお酒談議で盛り上がった。依田が入段したころは、多くの若手棋士がお酒を飲んでいた。「飲めば碁が強くなる、なんて言う先輩がいたものだからね。それに飲めば楽しいし…」と王九段。最近の若手はお酒もたばこもたしなむ棋士はだいぶ少なくなったという。
依田は、女流棋士との対戦は少ないがほとんど負けていない。本人も余裕のある顔つきだったが、すぐに厳しい表情に変わった。
※本局の棋譜と観戦記はテキストに掲載しています。
■『NHK囲碁講座』2015年9月号より