キャベツの葉が虫食いでボロボロ……どうすれば?

早めに虫を見つけ出して取り除こう。
植物が旺盛に育つ初夏は、虫たちが活発に動き始める時期でもあります。また、野菜の病気はカビが原因のものが多いため、気温が上がり雨量のふえる6月ごろから夏にかけて発生しやすくなります。テキスト『NHK 趣味の園芸 やさいの時間』では、農学博士の根本 久(ねもと・ひさし)さんが、野菜別に病害虫の対処法を指南しています。本稿ではキャベツの虫食い対策を紹介しましょう。

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アブラナ科野菜を好む害虫の代表として、「モンシロチョウの幼虫(アオムシ)」が挙げられますが、ほかに「ヨトウガの幼虫(ヨトウムシ)」、株の中心部を食害する「ハイマダラノメイガの幼虫」などもつきやすい害虫です。大食漢が多く、数日で外葉がレース状になるほど食い荒らしたり、巻いた葉の内側に入り込んで食害したりします。結球(けっきゅう)前に株の中心部を食べられると、葉が巻かない、小さい球が数個に分かれてできるなどの被害が出ます。
対処法:早めに見つけ出して割りばしなどで取り除く
キャベツ類を春植えする場合、成長期と害虫の発生時期が重なるので、植えつけ直後から防虫ネットをかけるのが賢明です。すでに発生してしまった場合は、見つけ出して捕殺するしかありません。虫食い穴の周辺を探し、割りばしなどでつまんで取り除きましょう。発生初期であれば、BT水和剤(バシレックス水和剤など)などの散布も効果的です。
モンシロチョウの場合、アブラナ科野菜以外には近づかないので、キク科のレタスなどを同じ畝に交互に植えると、卵を産みつけにくくなります。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2015年6月号より

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