ヘルシー、おいしい、経済的! 鶏むね肉の王道おかず

「和風」の回で紹介する「鶏むねから揚げ」。スティック状でサクッとおいしい! 撮影:今清水隆宏
鶏肉の中でも、手ごろでヘルシーなことから、食卓で特に人気が高い「むね肉」。『きょうの料理』4月号では、そんな実力派のむね肉を主役にした定番料理をバラエティー豊かなラインナップでご紹介しています。和、洋、中、ご飯・麺のジャンルごとに、豪華講師陣がおいしく料理します。

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■鶏むね肉のココがすごい!

高たんぱく
鶏が羽ばたくための筋肉の部分で、たんぱく質が多く、しっかり厚みがあります。うまみ成分(イノシン酸)も豊富に含みます。
経済的
国内では、鶏肉のなかでも柔らかいもも肉が人気なため、むね肉のほうが一般的に低価格。値段は手ごろで、栄養価が高く、家計にうれしい食材です。
低脂肪
皮付きでも100gあたりの脂質が11.6g(もも肉は14.0g)と少なく、低エネルギー。ほかの部位に比べて味はあっさりとしています。

■和風:鶏むね照り焼き

日本料理研究家の斉藤辰夫(さいとう・たつお)さんは「むね肉をしっとり、柔らかく食べるには、切り方がポイント! そぎ切り、たたく、スティック状と切り方を工夫すると味がしみやすく、火通りもよくなり、おいしく食べられますよ」とアドバイス。
照り焼きは甘辛の煮汁をつややかにからめた和風の人気おかず。鶏むね肉は繊維を断ち切ってそぎ切りにすると、火通りと味のしみ方が抜群によくなります。香ばしく焼いてから、煮汁をたっぷりからめましょう。




■洋風:鶏むねソテー

これぞ王道中の王道、チキンソテー。小ぶりで良質なむね肉を選び、切らずに焼くのが重要なポイントです。あっさりした鶏肉のうまみに、にんじんとたまねぎの甘さがベストマッチ。ソース代わりにたっぷりのせていただきます。
「洋風」担当の料理研究家の藤野嘉子(ふじの・よしこ)さんは「鶏肉本来の上質なうまみが味わえるから、私は断然“むね肉派”。香りや甘みのある素材、コクのある乳製品などと組み合わせることで、その魅力が引き立ちます」と話します。

 




■中国風:鶏むねカシューナッツ炒め

中国料理店オーナーシェフの吉田勝彦(よしだ・かつひこ)さんは、ふっくら柔らかな鶏むね肉と香ばしいカシューナッツとのハーモニーを楽しむ定番の炒め物を提案。揚げずに炒めてヘルシーに仕上げた、家庭でつくりやすいレシピです。
「むね肉のおいしさを引き出す決め手は、下ごしらえにあり! 下味をもみ込んでから、かたくり粉でコーティングすれば、うまみが閉じ込められて、ふっくらジューシーに」(吉田さん)。

 




■ご飯・麺:親子丼

料理研究家のほりえさわこさんがつくる親子丼はマヨネーズ使いがポイント。小さめに切ったむね肉にマヨネーズをまぶすひと手間で、火を通しても、堅くならずにふっくら! 水溶きかたくり粉を混ぜてふわふわに仕上げた卵と一体化し、やさしい口当たりが楽しめます。
「脂身が少なく、パサパサしやすいむね肉は、加熱しすぎないことが最大のポイント!柔らかな食感に仕上げると、ご飯や麺ともよくなじみます」(ほりえさん)。

 



※それぞれのつくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理』2015年4月号より

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