アーティチョークとルバーブは一度の植えつけで長く収穫できる

左/アーティチョーク、右/ルバーブ
野菜のなかには、一度植えつけると何年も続けて収穫できるものがあります。植えつけ場所や季節ごとの管理など最小限のポイントさえ押さえれば、あとはほとんど手間いらず。ぜひ、菜園のメンバーに加えてください。そんな野菜の中から日本ではまだちょっと珍しい2種類を、恵泉女学園大学人間社会学部教授(生活園芸、野菜園芸学)の藤田智(ふじた・さとし)さんが紹介します。

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■アーティチョーク

欧米ではポピュラーですが、日本ではまだ珍しい食材。食用部分は、開花前のやわらかい蕾(つぼみ)の萼(がく)のつけ根と花托(かたく)の部分。20〜25分間ゆでるか、蒸すと、ゆり根のようなホクホク感と、ジャガイモのような風味が楽しめます。
一度植えれば、約10年間は収穫が可能。草丈1m以上、幅80〜100cmと大きくなるので、株間を十分にとり、ほかの野菜の邪魔にならない場所を選んで植えるのがポイントです。
収穫できるのは、植えつけの翌年から。1年目は株の養生に努め、年末にお礼肥をして株を大きく育てましょう。

■ルバーブ

茎のように見える葉柄(ようへい)が食用部分。独特の酸味があり、砂糖で煮てジャムやお菓子に利用します。植えたその年は収穫せずに株を充実させれば、2年目から4〜5年は収穫が可能です。
植えつけのポイントは、水はけのよい場所で育てること。水はけが悪いと枯れてしまうおそれもあるので、水はけのよい場所を選ぶか、なければ高畝(たかうね)にして水はけをよくして育てましょう。
中間地と暖地では、7月になると暑さで株がしおれてきますが、9月には持ち直すので心配は無用。夏の収穫は控え、翌年春の収穫まで株を休ませるとよいでしょう。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2015年3月号より

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