ジンチョウゲを香りよく育てるには

ジンチョウゲの基本種。花弁に見える萼片の外側と内側の色が異なる。撮影:丸山 滋
早春に上品かつ濃厚な香りを届けてくれるジンチョウゲ。植え場所、置き場を選んで見栄えよく仕立て、香り豊かに育てましょう。園芸研究家の玉崎弘志(たまざき・ひろし)さんに、育て方のコツを聞きました。

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■香りが主役の花木

ジンチョウゲは「沈丁花」と書き、熱帯産のジンコウ(ジンチョウゲ科。沈香)やチョウジ(フトモモ科。丁子)といった名香木にたとえて名づけられました。学名もDaphne odora (ダフネ・オドーラ)、「よい香りのニンフ(妖精)」という意味です。

■コンパクトで庭でも鉢でも楽しめる

成熟株は樹高、葉張りとも70cm(最大で1m)ほどとコンパクトで、庭植えはもちろん、鉢での栽培にも向きます。樹形は自然に丸くまとまるので、剪定は花後に長く伸び出した枝などをつけ根で切る程度でよく、扱いやすい花木といえます。

■香りよく育てるには

開花期が3月〜4月中旬と、早春に芳香を届けてくれるジンチョウゲですが、株を健全に育て、花つきをよくすることで香りを存分に楽しむことができます。
植え場所は半日陰〜日なたが向きますが、香りを重視するなら、花つきをよくするため日なたで栽培しましょう。また、鉢植えは株をコンパクトに育てられるだけでなく、花つきもよくなります。
剪定は花後1か月以内に行い、7月の花芽分化までに新梢を伸長させましょう。
■『NHK趣味の園芸』2015年3月号より

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