花粉が飛びやすいのはどんな天気のとき?

冬の間じっと休眠していた木々や草花が芽吹き始め、春の園芸シーズンが到来! 同時に「花粉」もピークを迎えます。日本人の3割が悩んでいるといわれる花粉症。どんな天気のときに花粉はふえるのでしょうか? 気象予報士の藤枝知行(ふじえだ・ともゆき)さんに聞きました。

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寒さは徐々にゆるみ、いよいよ百花繚乱の季節が到来。園芸家にとってベストシーズンがやってきます。そして、これからもう一つピークを迎えるのが花粉です。毎年、目のかゆみや鼻炎に悩まされている方も多いのではないでしょうか。私も数年前からアレルギー症状が出始め、この時期はマスクやメガネがないと外に出られません。

■花粉はどうして飛ぶの?

じつは、この花粉、特に飛びやすい気象条件があるのです。
まず、晴れて乾燥する日。なかでも、「雨上がりの晴れ」は要注意です。木から飛ぶ花粉に加えて、雨で地面に落ちた花粉が舞い上がって、通常より花粉の量がふえるためです。雨上がりには土いじりをしたくなりますが、地面に近いところは落ちた花粉がいっぱいです。対策をしっかりとして作業を行いましょう。
また、気温が高く、風が強いときも注意が必要です。3月にアレルギーを引き起こす花粉は主にスギやヒノキですが、これらも植物だということを忘れてはいけません。自分の子孫を残すために、少しでも生き残れる暖かい気温、少しでも広い範囲に飛べる強風の日をねらって、花粉を飛ばすのです。「乾燥」「高温」「強風」は、花粉症の私たちにとって大敵といえます。
■『NHK趣味の園芸』2015年3月号より

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