手軽に自宅でキノコを育てるには
- 食卓でもなじみ深い、ナメコ、ヒラタケ、エリンギ、エノキタケ、ブナシメジ、シイタケがこの方法で育てられる。
原木でじっくり……もいいけれど、もっと手軽にキノコを育てたい! そんな人におすすめなのが、キノコの菌床(きんしょう)栽培です。さまざまな食用キノコの栽培技術の開発、製造を行う「富士種菌」の橘田 博(きった・ひろし)さんと小林敬宏(こばやし・たかひろ)さんに、菌床栽培のポイントをうかがいました。
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「菌床栽培」とは、オガクズに穀物の粉などを混ぜてブロック状にかためたものに、キノコの菌を植えつける栽培法です。すでにキノコの菌が回った栽培キットからスタートすれば、浸水、保湿といった簡単な作業だけでキノコが収穫できます。原木で育てた場合、収穫は翌年の秋以降ですが、菌床栽培は約1週間〜2か月間と短い期間で収穫が楽しめるのもうれしいところ。ただし、収穫は1〜3回で終了し、原木のように数年にわたっての栽培はできません。栽培キットは秋から春にかけて、ホームセンターなどで入手できます。お店に並ぶような立派なキノコを育てるには、次のポイントを押さえておきましょう。
■直射日光に当てない
自然の環境では、キノコは枯れ木や落ち葉、土、木の根などに寄生して生活しています。真っ暗な場所ではキノコは生えませんが、直射日光も苦手なので、室内で育てるのが原則。強い日ざしの入らない玄関や廊下などに置くのがベストです。発熱の少ない蛍光灯やLEDライトなど、室内の照明は影響ありません。
■温度変化のある場所で育てる
私たちが食用にしているキノコは、じつは胞子を作るための部位です。菌床の中に広がる菌糸は、温度や湿度、物理的な刺激などをきっかけに、胞子を作るために地上部にキノコを発生させます。一定の温度で育ててもなかなかキノコは出てこないので、昼夜で温度変化の大きい場所に置くか、置き場所を移して刺激を与えるのが成功のコツ。ただし、5℃以下の低温や28℃以上の高温では、菌が死滅してしまう可能性があるので気をつけてください。
■適度な保湿
菌床がカラカラに乾くと、キノコの菌は死んでしまいますが、常にびしょびしょに湿った状態でも、カビが生えたり、酸欠で菌が弱ったりする心配があります。様子を見ながら霧吹きで保湿し、菌床の表面が常にしっとりと湿っている状態をキープしましょう。
■『NHK趣味の園芸』やさいの時間2015年2月号より
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「菌床栽培」とは、オガクズに穀物の粉などを混ぜてブロック状にかためたものに、キノコの菌を植えつける栽培法です。すでにキノコの菌が回った栽培キットからスタートすれば、浸水、保湿といった簡単な作業だけでキノコが収穫できます。原木で育てた場合、収穫は翌年の秋以降ですが、菌床栽培は約1週間〜2か月間と短い期間で収穫が楽しめるのもうれしいところ。ただし、収穫は1〜3回で終了し、原木のように数年にわたっての栽培はできません。栽培キットは秋から春にかけて、ホームセンターなどで入手できます。お店に並ぶような立派なキノコを育てるには、次のポイントを押さえておきましょう。
■直射日光に当てない
自然の環境では、キノコは枯れ木や落ち葉、土、木の根などに寄生して生活しています。真っ暗な場所ではキノコは生えませんが、直射日光も苦手なので、室内で育てるのが原則。強い日ざしの入らない玄関や廊下などに置くのがベストです。発熱の少ない蛍光灯やLEDライトなど、室内の照明は影響ありません。
■温度変化のある場所で育てる
私たちが食用にしているキノコは、じつは胞子を作るための部位です。菌床の中に広がる菌糸は、温度や湿度、物理的な刺激などをきっかけに、胞子を作るために地上部にキノコを発生させます。一定の温度で育ててもなかなかキノコは出てこないので、昼夜で温度変化の大きい場所に置くか、置き場所を移して刺激を与えるのが成功のコツ。ただし、5℃以下の低温や28℃以上の高温では、菌が死滅してしまう可能性があるので気をつけてください。
■適度な保湿
菌床がカラカラに乾くと、キノコの菌は死んでしまいますが、常にびしょびしょに湿った状態でも、カビが生えたり、酸欠で菌が弱ったりする心配があります。様子を見ながら霧吹きで保湿し、菌床の表面が常にしっとりと湿っている状態をキープしましょう。
■『NHK趣味の園芸』やさいの時間2015年2月号より
- 『NHK 趣味の園芸 やさいの時間 2015年 02月号 [雑誌]』
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