排卵日セックスは逆効果、「妊活 ED 」の男性が急増中? 知られざる"種馬プレッシャー"とは
- 『週末妊活のすすめ ムリなく授かる50のヒント』
- 北村 健
- 主婦の友社
- 1,296円(税込)
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"夫に排卵日を伝えたら、『プレッシャーだからやめて』と言われた"
"妊活に協力的じゃない夫を、毎回セックスに誘うのに疲れ切ってしまった"
"仕事と家事の両立でクタクタ、とても妊活どころじゃない"
いわゆる"べビ待ち"中の女性が陥る、これらの状況。晩婚化の影響もあり、不妊治療を受けるカップルも増加傾向にある昨今ですが、治療に取り組む姿勢には、男女で温度差があり、とかく女性側の心身に負担がかかりがちのため、妊活が原因で夫婦間が不和になってしまう例も少なくありません。
不妊治療を専門にする、北村クリニック院長・北村健医師は、自著『週末妊活のすすめ ムリなく授かる50のヒント』の中で、妊活は女性だけが一生懸命やればいいというものではなく、夫婦で協力し合う姿勢が重要だと訴え、"がんばりすぎない"妊活のポイントを解説しています。
たとえば、妊娠する確率の高い「排卵日」にタイミングを合わせてセックスする「タイミング法」は、不妊治療の第一段階として一般的ですが、泌尿器科医の立場から男性不妊に悩む患者を数多く診てきた北村医師は、「排卵日セックスは最悪」と断言。
なぜなら、排卵日にセックスするために、女性側では、基礎体温を測ったり、市販の排卵チェッカーを使ったりと、「月に1回のチャンスなのだから、必ずセックスしなくては!」という使命感に駆られて行動してしまう方がほとんど。
一方、男性側はと言えば、女性から「排卵日のセックス」を要求されると、自分がまるで種馬扱いされているようなプレッシャーを感じてしまい、性欲が減退してしまう「妊活ED 」状態となり、悪循環に陥る例が急増中だと言います。
そこで、同書で提案しているのが、「週末妊活」という新しい妊活スタイル。
夫婦共働きの世帯も多く、慢性的な長時間労働が続いている現代社会では、排卵日に合わせて無理に平日にセックスするのは、ストレスの方が大きく、むしろ逆効果となってしまいます。
男女ともに、ストレスがあると生殖にまつわる機能が低下してしまうため、妊娠力を上げるには、心身共にリラックスした環境を整えることが重要であり、妊活自体がストレスになってしまっては本末転倒です。
同書では、ストレスフリーな妊活ライフを送るために、ウイークデーはそれぞれいつも通り仕事をこなし、夫婦の休みがそろう週末に合わせて、排卵日にとらわれない夫婦生活を送る「週末妊活」を提唱しています。
一見遠回りに見える「週末妊活」ですが、「妊活は夫婦いっしょに進めなければ意味がない」(同書より)と述べられている通り、夫婦で妊活に対する意識を根本から見直し、お互いに相手を思いやる心のゆとりを持つことが、赤ちゃんを授かる近道と言えるのかもしれません。