イチローの「流儀」から学ぶ、仕事で成功するための極意とは?
- 『イチロー流 準備の極意 (青春新書インテリジェンス)』
- 児玉 光雄
- 青春出版社
- 950円(税込)
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2016年、メジャーリーガーとして16年目のシーズンを迎えたイチロー選手。日本のプロ野球、そしてメジャーリーグを通じての1992年から2015年までの24年間で、1万2981打数4213安打、通算打率は3割2分5厘。メジャー通算3000安打も目前に迫っています。
その輝かしい数字を支える、圧倒的な練習量、日々の生活のストイックさは知られるところですが、"仕事論"という観点から見たとき、そうしたイチロー選手の語る自らの信条を表した言葉からは、学ぶべき点が多くあるといいます。
20年以上にわたりプロスポーツ選手のメンタルカウンセラーを務める児玉光雄さんによる本書『イチロー流 準備の極意』では、これまでさまざまな場面でイチロー選手が語ってきた言葉の数々を紹介。心理学を踏まえながら、そこから導き出される仕事における成功習慣を解説していきます。
たとえば、この言葉。
"ハイレベルのスピードでプレイするために、ぼくは絶えず体と心の準備はしています。自分にとっていちばん大切なことは、試合前に完璧な準備をすることです"
これだけ完璧な準備をしたのだから、どんな結果に終わろうとも後悔しないと思える状態にまで、自分を持っていく。つまり、結果はすでに本番前に決まっている――仕事をするうえでも、この心構えは見習うべきものだと児玉さんはいいます。
「私たちは人生の運命を左右する大事な面接やプレゼン、そして大きな商談といった肝心の本番で目いっぱい頑張ろうとする。しかし、本番が始まる前に、すでに結果は決まっていると考えるべきなのだ」(本書より)
続いては、オフタイムの過ごし方にまつわる言葉。
"まず家に帰ります。妻が夕食を準備する間、自分のマシーンでトレーニングをすることで翌日に備えます。夕食を食べて、そこからまたマシーンでトレーニングします。そして、2時間マッサージを受けます。毎晩? 毎晩です"
この言葉を受け児玉さんは、イチロー選手の翌日を視野に入れた、こうしたオフタイムの過ごし方には、ビジネスマンにとっても応用できる点があるといいます。
「退社後から翌朝まで、決め事を綿密に練り上げて、それを果敢に実行しよう。オフタイムは単なるリフレッシュの時間ではなく、次の日の準備のための時間であると考えられれば、あなたは一つ進化したことになる」(本書より)
超一流のメジャーリーガーに上り詰めたイチロー選手の言葉から導き出す、成功を手に入れるための極意。自分なりに日々の生活のなかで意識してみることにより、仕事での成功に一歩近づけるかもしれません。