ビジネスマンが海外旅行をした方が良い理由とは?
- 『週末バックパッカー ビジネス力を鍛える弾丸海外旅行のすすめ (星海社新書)』
- 我妻 弘崇
- 講談社
- 907円(税込)
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ピーチ・アビエーション、バニラ・エア、ジェットスター・ジャパン、春秋航空日本、エアアジア・ジャパン......等々、格安航空会社(LCC)の台頭で、昨今、海外はますます気軽に行くことのできる存在となりつつあります。
こうした状況のなか、学生や定年後のご夫婦のみならず、普段忙しく働いている時間のないビジネスマンこそ、ハッピーマンデーや数日の有給を利用して、積極的に海外旅行に行くべきだと、ライターである我妻弘崇さんはいいます。
なぜなら、海外旅行でその必要性から培われるさまざまな経験は、「徹底したスケジュール管理能力が身につく」「限られた時間内で、目的を持つことの重要性を感じる」「目的を達成するための判断能力・情報収集能力が向上する」「交渉によって、コミュニケーション能力が高まる」ことにも繋がり、仕事の場に大いに活かすことができるからだそう。
実際、我妻さん自身、LCCを利用した海外旅行を繰り返すなかで、その経験を仕事の場において自然にフィードバック。具体的には「クライアントの要望をどううまく着地させるか? 取材相手や取材先に気持ちよく対応してもらうにはどうしたらいいだろうか? 自分が取材したことをどう不特定多数の人に伝えるか?」などを意識するようになったことにより、仕事の発注量も増えたそうです。
そんな我妻さんがオススメする、海外旅行の行き先は、アジア。コストもあまりかからず、かつ短い旅行期間でも密度の濃い旅ができるのだと指摘。
そこで本書『週末バックパッカー』では、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー、スリランカといったアジアの国々に焦点を当て、各国の特徴、旅行の際のポイントについても述べられていきます。
また我妻さんは、そうしたアジアの国々を訪れた際には、早朝に散歩すること、市場に出かけること、メモ帳とボールペンを携帯すること、自分の趣味が話せるお店を訪問することをすすめます。たとえば、早朝に散策することは、旅行先の場所の特質や国民性を最短距離で理解することに繋がるのだと指摘します。
「早朝から通勤電車に揺られ出社する姿がひしめく東京、朝っぱらから大音量のコーランが流れるイスラム色の強い地域、早朝に掃除や家事を黙々とこなす女性が目立ち、男性は惰眠をむさぼるタイの地方など、早朝にその地域の特色が表れているのは偶然ではなく、朝早い時間を散策することは、自分が滞在しているその場所の特質を最短距離で理解することに大いに役立つはずだ」(本書より)
我妻さんの豊富な海外旅行の経験から導き出された、ビジネスマンが旅に出た方が良い理由。そしてその際のオススメの地と旅の仕方。暑い夏も終わり、アジアのベストシーズン到来を前に、本書を参考にして旅の計画を立ててみてはいかがでしょうか。