7月5日は「江戸切子の日」 そもそも江戸切子の由来って?

「手仕事」で夢をかなえる女性たち: ものづくりを生業にした24人の物語
『「手仕事」で夢をかなえる女性たち: ものづくりを生業にした24人の物語』
塩沢 槙
淡交社
1,728円(税込)
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 7月5日は、「江戸切子」の日となっているのをご存知でしょうか? 同記念日は、江戸切子の代表的な文様「魚子」(ななこ)文様にちなみ、「7(なな)・ 5(こ)」の語呂合わせで決まったもので、2008年に制定されています。

 そもそも「江戸切子」とは、東京で切子細工を施したカットグラスの総称。藍色や赤色など、表面にだけ色を付けた無色透明なガラスを、回転する刃で削って繊細な模様を入れることで、独特の輝きが生まれます。江戸時代の天保年間(1830~1844)に、日本橋大伝馬町でビードロ(ガラス)問屋を営んでいた加賀屋久兵衛たちが、南蛮人により海外から日本に持ち込こまれたガラス製品に、切子細工を施したのが由来と伝わっています。

 本書『「手仕事」で夢をかなえる女性たち――ものづくりを生業にした24人の物語』は、江戸切子をはじめ、ステンドグラス、江戸指物など"手に職"の女性職人24人へ丹念な取材を重ねた作品。豊富なカラー写真とともに、作り手それぞれのルーツをたどった本書は、彼女たちのものづくりへの深い愛情が伝わってくる1冊となっています。

 本書に登場する江戸切子職人の小川郁子さんは、大学卒業と同時に職人に弟子入りし、職人歴20年以上になるそうですが、江戸切子に魅せられたきっかけは、大学生の時に"習い事"感覚で通った、江東区主催『江戸切子教室』だったのだとか。

 今週末、4日(土)・5日(日)には、亀戸梅屋敷にて、そんな江戸切子をなんと無料で体験できるイベントが開催されます。同イベントは、江戸切子協同組合による「無料体験教室」で、現役の江戸切子職人指導のもと、職人と同じ工具を使用してカット文様を入れる体験ができるほか、完成した作品も無料で持ち帰り可能で、気軽に江戸切子の魅力に触れられる機会となっています。

 暑さが厳しくなるこれからの季節、江戸切子は清涼感を演出できるアイテムとしても人気を集めています。今年の夏は、こういった体験教室も積極的に利用して、日本の伝統工芸、江戸切子に親しんでみてはいかがでしょうか。

【関連リンク】
江戸切子協同組合
http://www.edokiriko.or.jp/event/event.htm
<江戸切子の日「無料体験教室」>
日時:年7月4日(土)・5日(日)
10時~15時 最終受付:14時30分
場所:亀戸梅屋敷 

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