極端なハズレがないワインは●千円以上のもの
- 『男と女のワイン術 (日経プレミアシリーズ)』
- 伊藤 博之,柴田 さなえ
- 日本経済新聞出版社
- 940円(税込)
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接待やデート、家飲みと、様々なシチュエーションで口にすることが多いワイン。しかし、お店で出てくるメニュー表を前に、一体どれを頼めばよいのか戸惑う方も多いかもしれません。
本書『男と女のワイン術』は、「何百種と並ぶ陳列棚のなかから、自分の好みの味わいのワインを手に取れるようになる」ことを目的にした一冊。飲食店での料理に合わせたワインのオーダーの仕方からラベルの読み方まで、様々なケースに対応した、すぐにでも使えるワインの選び方を伝授してくれます。
たとえば、スーパーやコンビニでワインを購入したい時。つい手をのばしがちなのは1000円しないものから、高くとも2000円程度までの値段のワインなのではないでしょうか。
しかし、本書の著者の一人であり、銀座で「わいん厨房たるたる」を営む伊藤博之さんによると、ワインの味わいにもっとも差が生じ、同じ価格でも品質に大きく幅があるのは、まさにこの1000円から3000円という価格帯のものなのだとか。
また、ワインの味わいにおいて大切なのは、「果実味」「辛口」「酸味」「渋味」という4つの要素なのだそうですが、1000円前後で、この4つの要素のうちの「辛口」と「渋味」の強いワイン----辛口の白ワインや、渋味のしっかりとした赤ワインを買うことは難しいといいます。
「スーパーやコンビニの赤ワインは、一般的に渋味が強いといわれる品種のカベルネ・ソーヴィニヨンで造ったものだろうが、飲みやすい品種のメルローのものだろうが、酸味が強いとされる品種のピノ・ノワールのものだろうが、渋味はあまり感じないためとても飲みやすい」
ワインの味わいに「辛口」と「渋味」を強く求める際には、いつもより価格の高いワインを選ぶ必要がありそうです。ちなみに、5000円から1万円程度のものになると、どれを飲んでも極端にハズレはなくおいしいとのこと。
相手の好みに応じて、あるいは料理に応じて、最適なワインをさらりと選ぶことが出来れば、自身の株も上がるはず。本書を片手に、ときには辛口の白ワインや、渋味のしっかりとした赤ワインを堪能しながら、様々なワインを探してみてはいかがでしょうか。