多発する豪雨被害 車が水没した時の脱出方法は?

ロンリープラネット 旅を楽しむ!  トリビア大百科
『ロンリープラネット 旅を楽しむ! トリビア大百科』
ナイジェル・ホームズ
日経ナショナルジオグラフィック社
1,998円(税込)
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 近年、ゲリラ豪雨をはじめとした局地的な大雨が猛威を振るっています。先日も京都の福知山市を襲った記録的な豪雨により、市街地が水没するなどの被害が発生。さらに広島市安佐南区、安佐北区などでは昨夜からの激しい豪雨により大規模な土砂崩れが各所で発生し、今なお懸命な救助活動が行われております。

 雨の多い日本では、昔から水害は身近な存在。我々の先人たちは水害が起こるたびに、知恵を絞り、治水事業を進めてきましたが、それでも例年のように豪雨による被害は報告されています。

 自然は我々の想像を超え、猛威をふるうことがあるもの。備えあれば憂いなし、ではないですが最悪のシナリオを想定しておいて損はありません。

 たとえば、あなたが車を運転している時に、ゲリラ豪雨に襲われ、あっという間に周囲が水没し立ち往生してしまい、車から脱出できなくなってしまったらどうしますか?

 もちろん、そうあるわけないシチュエーションですが、その"もしも"の場合に脱出方法を知っているか、いないかが運命の分かれ道になることだってあるのです。

 書籍『旅を楽しむ!トリビア大百科』では、そんなもしもの時の脱出方法を丁寧に紹介しています。

 この場合、まず大切なことは「ウィンドウを開けること」だそう。車が沈んでいることに気付いたら、真っ先にウィンドウを開けること。中に水が入ってくるからといって躊躇してはいけません。ボーッとしていると、車の内と外の圧力が均等になってしまい、ドアが開けられなくなってしまいます(もちろん、水位が低い場合は、ドアを開けて脱出しましょう)。ウィンドウを開けたら、次は自由に動けるようシートベルトの留め金を外します。

 もし、ウィンドウを開けることができない場合は、割ってでも逃げ口を確保しなければなりません。ハンマー、ノート型パソコン、傘など何でもいいのでウィンドウの中心を狙って打ち付けてください。また、足で蹴っても良いと同書ではアドバイスしています。ちなみにフロントガラスは割れにくい素材になっていることが多いので、左右のウィンドウを攻めましょう。

 次に、深く息を吸って、割ったウィンドウから外に出ます。もちろん、勢いよく水が車内に流れ込んでくるので、それに逆らって脱出するかたちとなります。

 ここでウィンドウが割れなかったら、最後の手段へ。この場合、車内が水で一杯になるまで待った方が良いようです。

「鼻まで水位が達したら、大きく息を吸って鼻をつまむ。車が水でいっぱいになるまで通常1、2分。水位は頭の上まで来るが、水圧は内と外で同じになるのでドアが開くようになる」と、同書では説明されています。

 車外に出たら水面に向かって泳ぐのみ。

 緊急事態に焦る人がほとんどかと思いますが、是非ともこの方法を思い出し、冷静に対応してください。

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