「案ずるより産むがやすし」、LINEで働くワーキングマザーの育児のコツ
- 『凄母(すごはは) あのワーキングマザーが「折れない」理由』
- 佐藤 留美
- 東洋経済新報社
- 1,512円(税込)
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昨年度、安倍首相が戦略「第三の矢」の中核として据えたのが「女性の活躍」。しかし仕事を家事や育児と両立させることはそう簡単なものでもありません。
ところが一方で、「子どもも夫もいて、やりがいある仕事をしている自分はラッキーだ」と前向きに生きている女性たちがいるのをご存知でしょうか。書籍『凄母 あのワーキングマザーが「折れない」理由』は、したたかに仕事と育児を両立させている凄腕マザーを「凄母」と命名し、その活躍ぶりを紹介した一冊です。
例えば、いま急成長を遂げている会社「LINE」の広告事業部長・古賀美奈子さん。27歳で出産を経験した古賀さんですが、子どもが生まれてからも日々の仕事と育児を両立させてきた、「凄母」の一人です。
古賀さんの一日は慌ただしく過ぎ去っていきます。授乳をするために、お昼休みにタクシーを利用して託児所へ。離乳食が食べられるようになると、夜は料理づくりに励む日々。もちろん、自分の時間などはありませんでした。
「人間の無知ってすごいですね。そんな生活に疑問もありませんでした。子育てってこんなものなのかなと。人間って、やらなきゃいけないと思ったら、やっちゃうもの。『やらない』という選択肢がなければ、頑張れちゃうものなんですね」と古賀さん。そのタフさがうかがい知れる言葉です。
キャリアの大半が育児とセットだったにも関わらず仕事でも成果を出し続ける古賀さん。そんな彼女について同書では、「案ずるより産むがやすしは事実だ、という気がしてくる」とまとめています。
女性が社会で活躍する時代が到来しつつある今、同書は「凄母」になれるヒントがつまった一冊のようです。