篠山紀信が「『ヘアヌード』ってどこにあるの?」と意外な発言
- 『ケトルVOL.09』
- 剛力彩芽,篠山紀信,木滑良久,島地勝彦,宇野常寛,大澤真幸,山形浩生,小島慶子,津田大介
- 太田出版
- 972円(税込)
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創刊以来、「最高に無駄の詰まった雑誌」を目指している隔月刊誌『ケトル』は、最新号で「雑誌」を特集しています。男性週刊誌、女性月刊誌、コミック誌、ティーンズ誌、ファッション誌から、マニアックな"昆虫"誌、"墓石"誌に、時刻表まで。ありとあらゆる日本の雑誌を網羅する企画になっています。
雑誌の表紙やグラビアを撮り続けてきた写真家の篠山紀信氏も登場し、「雑誌愛」を語っています。その思いは「雑誌がなかったら、写真家やってなかったね」という言葉に凝縮されています。
紀信氏といえば、樋口可南子の『Water Fruit 不測の事態』や宮沢りえの『Santa fe』など、時代を彩る女性有名人を被写体としたヌード写真も有名です。「ヘアヌード」ブームの立役者だと多くの人は思っているかもしれませんが、ご本人は『ケトル』の「ヘアヌードブームはあえて起こした?」という質問にこう答えています。
「『ヘアヌード』ってどこにあるの?? マスコミが売らんかなのためにデッチ上げた新商品名でしょ。ぼくのヌードにヘアヌードって言葉は一度も使ったことがない」
「これから雑誌でやりたい企画は?」との質問には、「たくさんある。でも言わない。言葉や文字にすると逃げて行く」と紀信氏。キャリア50年の大家で、初の回顧展を開催している同氏ですが、まだまだ現役続行中。世間をあっと驚かす、その時代の息づかいを感じさせる作品をこれからも私たちに見せてくれることでしょう。