橋下徹大阪市長と元首相・小泉純一郎氏の意外な共通点

ツイッターを持った橋下徹は小泉純一郎を超える
『ツイッターを持った橋下徹は小泉純一郎を超える』
真柄 昭宏
講談社
1,080円(税込)
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 週刊文春で、大阪府知事就任前の女性問題をスクープされた、大阪維新の会代表・橋下徹大阪市長。就任前の2006年に、大阪市内の飲食店勤務の女性と不倫関係にあったのです。この件について橋下氏は、「妻や子どもにきちんと謝って話をする」と述べ、市長職については変わらず続けることだそう。

 高い支持率もあってか、その言動が何かと話題になる橋下氏。今回の不倫問題も大きなスキャンダルとして取り上げられました。そんな橋下氏は、かつての首相・小泉純一郎氏と共通する部分があると、書籍『ツイッターを持った橋下徹は小泉純一郎を超える』の中で紹介されています。

 嘉悦大学の高橋洋一教授は、小泉氏と橋下氏の両方に政策の提言を行ったことがある人の一人。元財務相幹部でもある高橋教授によると、両氏は、「スパーリング」(実戦方式で行う格闘技練習)のように政策議論を楽しむ、「メモを決して取らない」、「信頼できる人に政策の細部を任せて責任は自分がとる」、といった3点で共通しているというのです。

 共に印象的で、人々の記憶に残る演説を得意としています。メモを取らないということは、自分の心に落ちたことだけを重要視しているということ。納得していることだけを話すので、芯の通った演説が可能となるのでしょう。

 また、小泉氏が当時の竹中平蔵大臣に全幅の信頼をおいていたことは有名な話。マスコミは、不良債権処理について小泉氏が竹中氏に丸投げしたと批判しましたが、信頼がなければ丸投げもできません。それほど、竹中氏を信用していたのです。

 この点に関しても、橋下氏と小泉氏をなぞることができます。橋下氏は、古賀茂明氏や原英史氏ら特別顧問のことを、「自分の分身である」と言っているのです。両氏が行うことすべての結果責任を自分が背負うことを意味しています。

 長く高い支持率を継続していた小泉氏。橋下氏も若干のアップダウンはありますが、多くの支持を集めています。今回の件で橋下氏の支持率がどう変わるかが見ものですが、国民が本物のリーダーを待ち望んでいることには、間違いありません。

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