秋元康が広告代理店を舞台にした漫画をプロデュース-『デンパクの女 それは本島郁子のワナ』

デンパクの女 それは本島郁子のワナ(1) (ジュールコミックス)
『デンパクの女 それは本島郁子のワナ(1) (ジュールコミックス)』
画/作・柏屋 コッコ:原案・秋元 康
双葉社
648円(税込)
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 秋葉原の小さなライブハウスで誕生し、今や日本のトップアイドルにまで上り詰めたアイドルグループ・AKB48。映画『もしドラ』のテーマソングにもなった「Everyday、カチューシャ」が第84回春の選抜高校野球大会の入場行進曲に決定し、今年も彼女たちの勢いは止まる所を知りません。

 そのAKB48をはじめ、複数のアイドルグループをプロデュースする秋元康氏は、脚本家や映画監督、さらにAKB48のほとんどの曲を含め多くの作品を世に送り出している作詞家でもあります。そして、秋元氏が持つもう一つの顔、それが漫画原作者です。これまで、少女漫画やグルメ漫画などの原案を手掛け、少女コミック誌「りぼん」で掲載されている異色のヤンキー漫画『まりもの花~最強武闘派小学生伝説~』もアニメ化が決定しています。

 そんな秋元氏原作の最新コミック『デンパクの女 それは本島郁子のワナ』が1月17日、双葉社より発売されました。大手広告代理店電博堂(でんぱくどう)の営業局に勤務する本島郁子は、ルックスも良くて仕事もできるバリバリの27歳。職場での信頼も厚く、クライアント先からも可愛がられる彼女が持つ秘密の趣味は、なんと「お仕置き」。女たらしの妻子持ち上司、猫を被った生意気な後輩、さらにはパワハラがひどいクライアント先の次期社長までもが、彼女の巧みな罠によって次々に懲らしめられていきます。

 広告代理店で働く人、また広告代理店とつきあいのある人にとっては一話ごとに出てくる登場人物やシチュエーションに「あるある」と思わずうなずいてしまう内容で、職場の人間関係やストレスも、本島の爽快感あふれる「成敗」で一気に吹き飛びます。

 気持ちの良い読後感に、早くも第2巻を読みたいという声が聞こえてきます。

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