「いいね!」を獲得するために必要な二つの「C」
- 『「いいね!」と言われる伝え方―コンパクトメッセージ39の法則』
- 山本 秀行
- 日本経済新聞出版社
- 1,512円(税込)
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ネット流行語大賞2011にノミネートされた「いいね!」。Facebook上で、コメントを残すよりも手軽にリアクションが行えるということで、新たなコミュニケーションとして浸透しつつあります。
ネットコミュニケーションだけでなく、仕事においても「いいね!」は重要。プレゼンテーション、自己アピールなどで、聞き手の注目を集め、話に耳を傾けてもらい、最終的に自分の主張を通してしまう人がいます。彼らの特徴は、周囲から「いいね!」と認められること。「いいね!」と思われるか否かは、ビジネス上の成功を大きく左右するといえるでしょう。
広告代理店でクリエイティブディレクター・コピーライターとして働き、現在はパーソナルコンサルタントとしても活躍する山本秀行氏は、書籍『「いいね!」と言われる伝え方』のなかで、「いいね!」を獲得するには、ある方法があるといいます。
それは、「コンパクトメッセージ」であること。また、そのメッセージのなかには二つの「C」が必要なのです。
コンパクトを辞書的にみると、「小型の、小さくまとまった」といった意味と同時に、「緻密な、ぎっしり詰まった、中身が充実した、密集した、簡潔な、無駄を省いた」という意味があります。つまり、ただ単に短くするだけでは、コンパクトメッセージにはならないのです。肝となる点を省略してはいけないのです。それでは、必ず搭載すべき二つの「C」を紹介します。
■コンテンツ(contents)
一つ目は、内容や目次を意味する言葉です。「上司へのちょっとした報告でも、自己紹介でも、プレゼンでも、テレビコマーシャルでも、まずは内容が大事であり、また目次のようにちゃんと整理されていることが大切なのです。そしてコンテンツには、要旨や真意という意味もあります。つまり『この場で自分が一番伝えたいこと』です。伝えたい情報に優先順位をつけ、余分な話を削ぎ落とし、大事な話を整理し、簡潔にまとめる。それを正確に相手に伝える。結果、相手にインパクトを与えるのです」(山本氏)
■キャラクター(character)
見落としやすい点ですが、キャラクターも必要なのです。「いかに完結かつ正確に魅力的な話がまとまっていようと、コンテンツだけでは人に影響を与えることはできません。話の中身と話し手のキャラクター(性格・人柄・気質・品性・人間味)が揃ったとき、はじめて相手を動かすことができるのです」(山本氏)
その人ならではの言葉や表現で伝えるべき内容を語る。それが二つの「C」が揃ったコンパクトメッセージであり、簡潔で、中身の詰まった価値ある情報となるのです。コンパクトメッセージで考え方や人柄を浸透させ、「いいね!」の評価を受ければ、次第にあなたの「自分ブランド」を確立することができるでしょう。