異星生物と異星人、そして人間の三つ巴戦!と思ったらハンディ戦だった
- 『エイリアンVS.プレデター [Blu-ray]』
- 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (FOXDP)
- 2,571円(税込)
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今回のお題は、ハリウッド二大クリーチャー競演のクロスオーバー作品『エイリアンVSプレデター』略して『AVP』。南極の熱源反応を発見した企業が調査隊を派遣し、100年前に放棄された捕鯨基地の地下にある遺跡へ突入! そしたら何か胸部パカーンな死体があるやん...奥の部屋に何か筒みたいのあるで! これ頂戴したろか...ってなんか扉閉まって、死体部屋に残った人達がエイリアンの幼虫に襲われとるゥ! と思ってたら、成人前の3人のプレデターが「あの筒、ボクらの武器なのに!」と参戦し、南極三つ巴バトルが開幕!──というもの。
「三つ巴」というとWWEには「トリプルスレット」という1 vs. 1 vs. 1のルールがあり、最初に3カウントフォールかタップを奪った者が勝つということで、試合中だけの共闘、裏切りや漁父の利行為と駆け引き的な要素もあるため、抗争のスパイスとして良く行われています。
本作では次第に三つ巴へ発展するんですが、ジョバー(ヤラレ)たる人間勢が女主人公以外、続々と餌食になったのは当然としても、プレデター勢までいきなりエイリアンに2人やられて残り1人のみと、WWE的にいったらビッグ・ショー(ヒール時)張りにエイリアン圧勝。
そして、プレデターと女主人公の一騎打ちの流れの中、エイリアン乱入...このエイリアンを主人公がたまたま倒しちゃったことで、プレデターさんは「やるじゃん」と認め、打倒エイリアンのため共闘することに!
エイリアンの死体で即席武器をこさえて主人公に提供するなど、ここに来てアンダーテイカー的"ベビーフェイス"(無慈悲だけど闘うことに関しては一途なアンダーテイカーぽい)となったプレデターは、最期まで主人公と共闘して"真のヒール"たるエイリアンを撃破......。って最終的に完全にハンディキャップ戦状態だし(生き残り制の3ウェイ戦といえなくもないけど)、結末的にも『エイリアン vs. 人間withプレデター』だろ!みたいな。
ちなみに各オリジナルシリーズ作品よりヒットした本作ですが、『エイリアンVS○○』『AV○』な便乗作品が存在し、『エイリアンVSエイリアン』や『エイリアンVSニンジャ』、最近では『エイリアンVSアバター』という、まさかの対決まで出現。参考に観てみた『エイリアンVSエイリアン(原題はAlien vs Hunter)』は、ヘチマ頭のエイリアン、三度笠ハンターエイリアンと来てチープな演技に驚愕の低質VFX、さらにこれっぽっちも面白くないオチという便乗作のテンプレ通りの作品なので、気になる人は90分を無駄にすれば良いと思うよ!
(文/シングウヤスアキ)