優しく丁寧、囲碁普及の秘策も! 師匠が語る並木響初段

撮影:小松士郎
新入段した棋士を師匠が紹介する連載「師匠が見た!NEWフェイス」。今月号は、洪清泉(ほん・せいせん)四段が、並木 響(なみき・ひびき)初段について語ります。

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響がプロ棋士になってうれしく、ホッとした気持ちがあります。響からすれば、これまで一緒に勉強してきた親友や後輩たちが続々と棋士になっていくのを見て、祝福しながらもつらかった時期が長かったのではないか、と私は感じていました。
入段できない時期が長く続くと、どうしても悩むことが多くなります。特に、応援してくれる家族に対して、申し訳ない気持ちになります。響は碁が大好きなので、うまく乗り越えられたような気がします。
今回のプロ試験での響は、以前と心構えが違うのを感じました。冷静沈着さが感じられ、囲碁に集中できていた。入段を直感しました。
響は優しく、後輩たちの面倒見がとてもよい子です。対局後の検討も詳しくしてあげています。その丁寧さが響の長所でしょう。最近は最新布石、定石などもよく研究しています。短所は朝が弱いことと、詰碁が好きとは言えないことです(笑)。響もよく分かっているので改善していると思いますが。
響の夢は、トップ棋士になることと共に、囲碁普及もあるようです。
「普及に関しての秘策があるので期待してください」と言われた(!) ことがあるので楽しみです。これからも全力で頑張ってほしいです。
※段位・タイトルはテキスト掲載当時のものです。
■『NHK囲碁講座』「師匠が見た!NEWフェイス」2021年6月号より

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