プロ直伝のワザで定番煮物がグンとおいしく

撮影:野口健志
筑前煮、ぶり大根、切り干し大根煮。定番煮物だけど、なぜか味が決まりにくい3品をプロの技でグンとおいしく。東京・青山の日本料理店店主の林 亮平(はやし・りょうへい)さんがとっておきのワザを教えてくれました。

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筑前煮、ぶり大根、切り干し大根煮といえば、定番煮物ですが、いつもつくっている味が「イマイチ」と感じていませんか? そこで、和食のプロが“野菜のゆで汁で炊く煮物”を提案。ほんのひと技でうまみとコクが行き渡り、格別のおいしさに。まさに定番として繰り返しつくりたい、永久保存版レシピです。

■筑前煮 〜味がボケて、決まらない人へ〜

野菜は下ゆでし、味を含める準備をすること。そして、野菜のゆで汁で煮ること。2つのルールさえ守れば、中までうまみがしみ渡った、絶品筑前煮が完成します。
鶏肉と根菜、きのこが入る筑前煮はそもそもうまみがたっぷりなのに、昆布や削り節でとっただしまで使うと、“too much” 状態といえます。使う野菜とその切れ端をゆでた汁を野菜だしとして使えば、味の輪郭がくっきりし、食べ飽きない味になります。



■塩ぶり大根〜魚のくせが苦手な人へ〜

ぶりはしっかりと塩をふり、表面を焼きつけることでくせを抑え、うまみがアップ! 焼いた魚の香ばしさが楽しめるよう、澄んだ塩味に仕上げた、上品なぶり大根です。
ぶりのような青背の魚特有のくせは、塩をふること、煮る前にフライパンで焼くことで抑えます。塩をふるとうまみも凝縮されるので全体にしっかりまぶすことが大切。上からパラパラふるよりも、ポリ袋に入れてシャカシャカと振れば確実です。



■豚肉入り切り干し大根煮〜甘辛味がマンネリ気味な方へ〜

だしで甘辛く炊いたあの味にマンネリを感じたらコレ! 豚バラ肉と黒こしょうのパンチで、酒の肴(さかな)にもなる一品に。
落としぶたをするときは熱を対流させるのが目的なので、火加減も思いきって強火に。一気にうまみが凝縮して味ムラもナシ、一段上の仕上がりとなります。


※つくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2020年11月号より

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