プロもハマる アガベの唯一無二の魅力

撮影:桜野良充
リュウゼツランの名でも古くから親しまれてきた園芸植物、アガベ。近年、そのワイルドなたたずまいとスタイリッシュさが再評価され、多肉植物愛好家だけではなく、ファッションに敏感な若い層からも人気が高まってきています。園芸家の佐々木清志郎(ささき・せいしろう)さんに、その魅力を教えてもらいました。

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■プロもハマる唯一無二の魅力

クリスマスローズやバラの生産を得意とし、ガーデナーとしても著名な佐々木清志郎さん。アガベとの出会いは数年前の冬、年若い同僚がアガベのイベントを佐々木さんのガーデンで開催したことに始まります。
「雪のちらつく正月なのに、会場には若いお客さんが詰めかけていました。これほどまでに若い人たちを熱くさせる植物があるのか、と驚きました」
そこからアガベの魅力にハマってしまった佐々木さん。写真は、コレクションのごく一部なのです。
「株を眺めていると、アガベが自生する厳しい環境が目に浮かぶようです。ワイルドなとげや、強く身を引き締めて生き抜くロゼットの形が、とにかくカッコいい。アガベは、数十年に一度しか開花せず、そのチ
ャンスに近くの仲間と交配をします。そのため、株ごとに個性が強く現れるところも、またコレクター心をくすぐります」

■アガベとは

北アメリカ南部から中央アメリカ、西インド諸島、南アメリカ北部の乾燥地帯におよそ200種以上が自生。高温や0℃程度の低温にも耐える種も多く、関東地方以西では庭植えにして楽しめるものもある。花は数十年に一度しか咲かず、咲くとその株は枯死するが子株が出る。
■『NHK趣味の園芸』2020年9月号より

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