「コウ」は気楽に! 安斎伸彰七段の「コウ」講座スタート

安斎伸彰七段 撮影:小松士郎
2020年1月号から、別冊付録で「安斎伸彰のコウは気楽にやってみよう」がスタートしました。安斎伸彰(あんざい・のぶあき)七段がコウに的を絞った講座を担当します。

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■「コウ」は仕掛けられたほうは気楽

安斎伸彰です。本誌昨年(2019年)11月号で初めて自戦記を書かせていただきました。今回は3か月、「コウ」の講座を担当します。よろしくお願いいたします。
さて、「コウが苦手」という声をよく耳にします。確かに、コウになると、碁盤全体を見なくてはならず、普段の対局中より考えることが増え、難易度も急に上がります。総合力を問われる分野だとも言えるので、「コウになったら、強い人にかなうはずがない」と、怖がってしまうのですね。
でも僕は、皆さんの碁を見ていて「怖がり過ぎだな。もったいない。いくつかの知識があれば、今よりずっと楽にコウで得ができるのに!」と感じています。
そこで今月は、知識その1、「コウは仕掛けるほうがリスクが高く、仕掛けられたほうは気楽」というお話をしていきましょう。
僕が声を大にしてお伝えしたいのは、「仕掛けられたほうは気楽なのだから、コウの形にすることを怖がらないでほしい!」ということ。相手にコウを仕掛けられたときのポイントは以下の3つです。
1 一度はアテる・一度は取る
2 アタリはすぐにツガない
3 コウダテは「ちょっと得」でOK
では、具体例を見ていきます。「なるほど、気楽だ」と納得して、「新年からコウを気楽にやってみよう」と思っていただけますように。

■一度はアテる・一度は取る

テーマ図 序盤で、白1のツケから白3とフクれてきた場面です。この打ち方は「黒aとアテてきたら白bとコウにしますよ」と、コウを誘っています。

 


皆さんなら、黒番で次にどこに打ちますか。
ここは、相手がどんなに強い人でも、必ず打ちたい手があります。
1図 黒1と一度はアテ、白2とコウにしてきたら、黒3と一度は取ります。
この「一度はアテる・一度は取る」という2手は、「これだけは必ず!」という基本です。


2図 コウを怖がり過ぎる方は、テーマ図1に続いて黒1と逃げてしまいます。でも、黒3までは、黒がかなり利かされた図です。そして、1図のようにコウにしなかったため、黒は損をしているのです。

 


なぜなら…。
3図 1図に続いて、白が△(白丸に白三角)とコウを取り返してきたときに、黒1と守ることができます。続いて白aと切られたら、黒bとコウを取り返します。
なお、△(白丸に白三角)と取り返されたとき、黒aのツギは損になりますので、打たないように気を付けましょう。

 


4図 3図の白a・黒bからのコウ争いに負けて、白1と打たれても黒2と守れば、黒の形は2図と同じ。白は、2図より余分に一手多くかけている格好です。黒はコウに負けても、2図より得をしているのです。手品のようですが、黒は1図のようにコウの形にするだけで得をする、と覚えてください。


※「アタリはすぐにツガない」「コウダテは『ちょっと得』でOK」の例題・解説はテキスト別冊付録に掲載しています。
※肩書・年齢はテキスト掲載当時のものです。
■『NHK囲碁講座』別冊付録「安斎伸彰のコウは気楽にやってみよう」2020年1月号より

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