根にカビ、花の向きがバラバラ……コチョウランのあるある症状を診断

写真提供:北海道/あんこさん
WEBサイト「みんなの趣味の園芸」で、コチョウランのお悩みを大募集したところ、たくさんの相談が寄せられました。その中からありがちなケースをピックアップ。似たような症状がある方も多いのでは? 小学3年生のときからランを育て始め、栽培歴20年のラン栽培家、清水柾孝(しみず・まさたか)さんがお答えします。

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■根にカビが生えた!

花が終わったばかりの株の根に白カビがあり、冬に植え替えしてよいのか悩んでいます。日の当たる室内管理で、人のいない日中は10℃くらい、夜間は17℃くらい、湿度は低めです。(北海道/あんこさん)
診断
空気が動いていない場所に置いていませんか
手当て
カビを取り除き、置き場を変えましょう
植え替えは冬には行わず、最低気温が18℃以上になってからにしましょう。
カビは放っておくと根の全体が傷み、病気になることがあります。まず、ウェットティッシュでカビをしっかり取り除きましょう。そして空気が動いているところに置きます。閉めきった室内でもエアコンを使っていれば空気は対流します。でも、部屋の隅などは空気がよどんだところがあり、株元が蒸れやすくなります。またエアコンの温風が当たるところもNG。理想はリビングテーブルの中央や、そよ風を感じるところです。

■花の向きがバラバラ!

自然に育てていると、花の向きがあっちこっちに向いてしまうので、仕立て方を知りたいです。 (愛知県/アグリーさん)

診断
品種の特性によるため、改善は難しく技術が必要です
手当て
花芽が出たら、一定方向からよく光が当たるようにしましょう
お手持ちのコチョウランは大輪系と思われます。花が大きいタイプは、蕾が左右に向きやすく、正面には咲きにくい傾向があります。
売り場で仕立てられた咲き方に見慣れているので、その姿を再現したくなる気持ちはよくわかりますが、仕立てるにはプロ並みのテクニックが必要です。家庭では1つの花茎に4~5輪ほど開花すれば、栽培は十分成功しています。写真の花はとてもきれいです。毎年咲かせられるように葉の枚数をふやして、株を大きく育ててみてください。
※テキストでは「葉がやせた!」「先端の蕾がしおれた!」「鉢のまわりに大量の根が!」などの症状と手当てを紹介しています。
■『NHK趣味の園芸』2020年3月号より

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