張栩名人がワタリの特別授業! 新感覚の詰碁

ワタリに焦点をあてた詰碁の連載「張栩の世ワタリ上手」が2019年6月号から始まりました。出題は張栩(ちょう・う)名人。本稿では、初級の問題と解説を掲載します。ぜひ挑戦してみてください。

* * *

左右の白石を連絡させてください。ただし、単に連絡すればよいというものではなく、左右がツナがっても全体が死んでしまっては失敗です。二眼を確保しつつワタリを成功させる、新感覚の詰碁に挑戦してみてください。

■問題(初級)

どちらでもいいように思えるかもしれませんが、そうではありません。

【正解】 白1のコスミでワタるのが正解。左右に一眼ずつを確保しているので、生きることができました。
本問はむしろ「なぜもう一つの候補手が駄目なのか」を読むことのほうが重要で─、

【失敗】 白1のハイでもワタってはいるのですが、黒2のハネ出しが厳しい追及。白3とオサえるよりありません(白4は黒3で攻め合い負け)が黒4から6のオキで、全体の白が頓死の憂き目に遭ってしまうのです。

※テキストには中級・上級問題も収録しています。
■『NHK囲碁講座』2019年6月号より

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