バラの夏バテ対策

撮影:桜野良充
梅雨が明けると本格的な夏の到来です。バラは基本的に暑さに弱い植物ではありませんが、夏でも涼しい欧米生まれのバラのなかには蒸し暑さが苦手な品種があり夏バテもします。それらのサインを見逃さず、適切な処置を施し暑い夏を乗り切りましょう。バラ育種家の河合伸志(かわい・たかし)さんがアドバイスします。

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■暑さが苦手な品種の夏バテ症状を見逃さない

日本の夏は湿度が高いうえ気温も高く、35℃を超えることもあり、地域によっては熱帯夜が続きます。バラは基本的に暑さに弱い植物ではありません。このような条件下ではさまざまな夏バテの症状が現れます。なかには‘バニラ・ツイスト’のように、日本の平地では暑さで枯死してしまう品種もあります。夏バテのサインを見逃さずに適切な処置を施しましょう。

■夏バテ株は水や肥料を控えて涼しくなるのを待ちましょう

夏バテ症状を示している多くの株は、生育を停止(またはそれに近い状態)しています。そんなときは水や肥料を余計に与えがち。しかし、これは間違いで、過剰な水やりや施肥はかえって根を傷めて、株が枯死する原因になります。鉢植えなら、半日陰や西日の避けられる場所に移動させて、鉢土を乾かし気味に管理し、肥料は施しません。

■夏バテの対処法

・蕾がついたら、全部摘み取り体力を温存
・水やりは控えて肥料を与えない
・鉢植えは西日が当たらない半日陰に移動させ、用土を乾かし気味に
・大切な1鉢なら夜間だけ空調のある部屋に入れる
※テキストでは、夏バテ症状の見分け方、盛夏のバラの管理法を紹介しています。
■『NHK趣味の園芸』2018年7月号より

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