バラを長く育てるための心構えは「完璧を求めない」

「バラを育てることは感動をストックすること」と高木さん。撮影:田中雅也
バラを育てて50年。日本ばら会の高木絢子(たかぎ・あやこ)さんがバラ栽培のお悩みに答える連載「マダム高木のバラ相談」が最終回を迎えました。

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■Q バラを長く育てるための心構えを教えてください。

 
A 完璧を求めないということに尽きます。
完璧を求めないということです。だからといって自分のペースで育てて、バラを放っておくということではありません。
言い方を換えれば目的をもってバラを育てないということでしょうか。その品種の100%の美しさを引き出したいとか、たくさん咲かせたいといった目的はもたずに、バラの気持ちを読み取って、バラが咲きたいように咲かせてあげるということです。結果、それが自分が思うような姿になればよいという希望はもっています。目的と希望は違うものだと思っています。
バラの気持ちを読み取るためには、一つ一つのバラとしっかり向き合わなければなりません。だからバラと一番関わる剪定だけは自分でやりたいのです。手が痛いなら手伝いに行きましょうかといってくださる方もいます。でもいいのです(笑)。
やらないと気がすまないことは、多少体がつらくても自分でやりたいものです。
バラを育てているとその美しさと生命力に圧倒されることが多々あります。蕾から散る瞬間まで微妙に変化する様子や、春、まったく葉がない枝からみずみずしい新芽が伸びる様子に毎年感動します。その感動はその場限りではありません。ふだん忘れていても、バラと向き合うことで思い出されるものです。そんな心に響いた数々の思いがあるからこそ、次の花を待つ気持ちも強くなる気がします。それは私のとても大切な宝物。バラを長年育ててきたおかげです。
自分の健康を考えない日はありません。来年、来月のことはわかりませんが、今は今年の花を待ち望んでいます。

■高木さんの連載が本になります!

2016年4月号から2018年3月号まで連載した「シニアのためのバラ栽培日記」「マダム高木のバラ相談」が、大幅に加筆・修正されて1冊の本として発売されます。『シニアのためのバラ栽培 マダム高木の15の知恵』。2018年5月発売予定です。ご期待ください!
※高木さんの「高」の字は、正しくは「はしごたか」です。
■『NHK趣味の園芸』2018年3月号より

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