「しるこサンド」や「おしどりミルクケーキ」、各地で愛される"県民のおやつ"約250点を紹介した一冊

ローカルおやつの本
『ローカルおやつの本』
グラフィック社編集部
グラフィック社
1,815円(税込)
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  みなさんはこれまで、どのようなおやつを食べて育ってきましたか? 当たり前のように親しんでいるそのお菓子、実は「ローカルおやつ」かもしれません。

 今回紹介する『ローカルおやつの本』では、「ローカルおやつ」を「古くからその土地で作られてきた郷土菓子や、近年発売され人気となっているものなど、スーパーや地元に根付く菓子店で売られ、気軽に買って楽しめる"県民のおやつ"」(本書より)と定義。そうしたお菓子や飲み物を約250点紹介しています。

 本書を読むと、どの商品にもその土地や時代と深く関係するストーリーがあることが分かり、きっと作り手の思いが伝わってくるはず。

 たとえば、冒頭で特集されている「愛知県のおやつを巡る旅」。独特の食文化を持つと言われる愛知県は、おやつにおいても同じことが言えそうです。その代表格が「しるこサンド」かもしれません。無類のあんこ好きだった「松永製菓」創業者のひらめきにより、昭和41年に誕生した「しるこサンド」。ビスケットに大好きなあんこを組み合わせた和洋折衷の味わいは、愛知県のあんこ文化を象徴するものとして、今では他地域の人にも広く知られています。まさにローカルおやつの魅力に触れられる一品と言えるでしょう。

 「にっぽんのおやつ図鑑」の章では、北海道から九州にかけて各都道府県のローカルおやつをピックアップ。山形県の「おしどりミルクケーキ」や高知県の「まじめミレービスケット」、佐賀県の「ブラックモンブラン」などは、その土地に住んでいなくても食べたことがある人も多いかと思います。いっぽうで、静岡県の「トランプ」や長野県の「パピロンサンド」、福島県の「おばけせんべい」など、名前を聞いただけではどんなお菓子なのか想像がつかないものも。

 このほか「定番おやつ比べ」「北海道のおやつを巡る旅」「ローカル飲み物コレクション」「沖縄県のおやつを巡る旅」「ふるさとの味 パック系おやつ」といった章を設け、さまざまなローカルおやつを取り上げています。懐かしいおやつにしみじみ思いを馳せ、初めて知るおやつに目を輝かせる、そんな楽しみ方ができるのも本書ならではです。

 ここまで読んで、「とはいっても、現地に行かないと買えないしなぁ」と残念に感じたみなさん! 本書の最後には「にっぽんのおやつ図鑑連絡先リスト」があり、紹介された各おやつの連絡先・主な販売場所リストが掲載されています。通販で購入可能なおやつも多いので、ぜひチェックしてみてください。

 写真を眺め、説明を読んでいるだけでもワクワクしてくる本書で、奥深き日本のおやつ文化に触れてみてはいかがでしょうか。

[文・鷺ノ宮やよい]

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