北京五輪ではレギュラーではなかったDF吉田麻也、4年前を振り返る

サムライDays、欧州Days
『サムライDays、欧州Days』
吉田 麻也
学研マーケティング
1,440円(税込)
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 サッカーU-23日本代表は、ロンドン五輪代表壮行試合でU-23ニュージーランド代表と対戦しました。終了間際に連携ミスから失点し、試合は1-1のまま終了。ツーロン国際大会で崩壊した守備陣を修正しきれていない点が、同代表の泣き所といえます。

 この試合にはOA枠の吉田麻也選手は、負傷のために出場しませんでしたが、本大会では経験あるセンターバックとして後ろからチームを支えることでしょう。吉田選手の合流が待ち遠しいところです。

 そんな吉田選手が、書籍『サムライDays、欧州Days』のなかで、前回の北京五輪を振り返っています。

 当時は、予選ではメンバー外だった吉田選手。なんとか本大会で滑りこむことができましたが、出場したのは最終戦のオランダ戦のみでした。

 「志は誰よりも高いつもりでいたけれど、代表に選出されたことで満足していた部分があったかもしれない。プレーでも、もっと細かいところを追求できたはずなのに、つい先発に選ばれることだけを目標にしてしまった」(吉田選手)

 4年に一度の祭典をもっと楽しもうという気合いでがむしゃらにやれば良かった。そう気づいたのは、2連敗して予選敗退が決まってから。

 その反省からか、出場したオランダ戦では「楽しむ」ことだけを考えたそう。

 「邪念を捨てたプレーは充実しきっていたように思う。若輩ながら、自分の持ち味というものを発揮できた」

 バランスの良いメンタルの状態で試合に挑んだ吉田選手は、好プレーを連発。のちのオランダ移籍の大きなきっかけとなりました。

 今回はOA枠で参加している吉田選手。この時の経験などを若いメンバーに伝え、チームのレベルアップに貢献していることでしょう。開幕戦となるスペイン戦まで残りわずか。進化した同代表の姿をロンドンの地で見たいものです。

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