『ジャンプ』に続いて『マガジン』も-被災地支援で無料配信決定
講談社は3月11日の東日本大震災前後に発売された『週刊少年マガジン』などのコミック誌6誌を、ネット上で無料配信することを決めました。
これは未だ流通が混乱していて、書店などに雑誌が届かないという地域が出ているための措置。対象はほかに『ヤングマガジン』『モーニング』『イブニング』『BE・LOVE』『Kiss』。配信期間などは今後決定する予定です。
すでに同様の措置として、『週刊少年ジャンプ』(集英社)が3月14日発売号を4月27日までの限定で無料配信中。流通だけでなく、紙の不足など雑誌業界では今後も安定供給が難しい状況ですが、今だからこそ出版物のもつ力を発揮するときといえるかもしれません。
被災地・仙台で1冊の『ジャンプ』を100人以上が「立ち読み」したことも話題になりました。震災後、多くの書店が閉店するなか、仙台の塩川書店五橋店は14日に営業を再開。当然、雑誌の入荷もない状況でしたが、山形県まで買いに出かけた男性客から、読み終えた『ジャンプ』を譲ってもらい、それを店頭に。口コミで情報が広がり、いままで100人以上の子どもたちが立ち読みにやってきたといいます。
未曽有の災害で、一冊のコミック誌が人々の希望の光に――。被災地に向けた取り組みが、今後ますます出版界に広がることを希望してやみません。