連載
続・鴇田崇の映画でいっぱいいっぱい!

第18回『ディセンダント2』ダヴ・キャメロン×ソフィア・カーソン インタビュー!

『ディセンダント2』に出演しているダヴ・キャメロン(左)とソフィア・カーソン (右)

ディズニーの人気キャラクターにもし子孫がいたら? という斬新なアイデアで生まれた大ヒット作の続編『ディセンダント2』が、ディズニー・チャンネルにて日本初放送! それを記念して、「眠れる森の美女」のマレフィセントの一人娘マル役のダヴ・キャメロン、そして「白雪姫」の悪の女王の娘イヴィ役のソフィア・カーソンが来日! そのツーショット・インタビューを実施。ティーンを中心に全米で大人気の理由や、続編でのキャラクターの変化、そして大ヒット作と出会い、女優として成長を遂げた現在の心境などを聞く。


――7月の全米放送前、カリフォルニアのディズニーランドでパレードをしていましたね。ナマで見ていましたが、とにかくすごい人気で、一体作品の何がウケたと思いますか?
 
ダヴ:いままでは王子様やプリンセスが主役を張っていて、女の子たちは皆、なりたいという希望があったの。あこがれがあったのよ。上を見ていたのよね。でも、この作品でディズニーは革命を起こして、上を見なくても横を見ればいいことを言い始めたのよ。

ソフィア:マジックがあったり、おとぎ話ではあるけれど、やっぱり自分自身が共感できる部分が多いと思うの。もしかするとそれがイヴィやマル、カルロスやジェイだったりするだろうけれど、何かしら自分がすごく共感できる部分があると思うの。

ダヴ:自分でも共感できる、自分でもなれそうな、そういうキャラクターがいるのね。ムーランもそう。あこがれではなく、共感ね。彼女たちみたいになりたいとは思うけれど、単なる高値の花じゃなくて、手が届くようなキャラクターということ。今までは善しか観ていなかったのよ。片側だけのね。だからヴィランズ側のストーリーを描くことによって、全体像がわかるの。だから、より人間的なものが見えるようになったのよ。


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――今回は髪の毛の色も変わりましたが、キャラクターの心境の変化も表しているわけですよね。
 
ダヴ:ウイッグは6種類あったの。それは彼女の心境を表しているのよね。ブロンドになった時も先っちょだけ紫が入っていて、彼女の悪の部分が、ちょっとだけ残っているみたいな意味もあるの。でもロスト島に戻ると、完全に紫色に戻る。自分らしさが出るのよ。冒頭ではワイルドな紫色で、ロスト島で走り回っていた当時の彼女を表しているの。だから、ウイッグが心境を全部表していたと思うの。

ソフィア:今回のイヴィのウイッグやコスチュームは、彼女らしさを表していると思うけれど、青いウイッグをかぶることで彼女になりきれるの。確かに前作と今回では、いろいろな変化があったと思う。監督も脚本家もファッションにすごくこだわっていて、グレース・ケリーやダイアナ元妃を意識した側面もあるはずなの。髪を横分けにして、ちょっとスウィートでフェミニンな感じよね。ただ、ティアラをつけているので、まだ少し悪が残っているファッションよね。でもロスト島に戻ると、また彼女らしさが戻ってくるのよ。


――ケニー・オルテガ監督は、みなさん成長して戻って来たと言われていましたが、ご自身の女優としての成長については、どう思っていますか?
 
ソフィア:最初の時は初めての映画体験だったので、まったく経験がなかったと言っていいほど恐れがあったわ。でも、オルテガ監督やキャストに出会い、いろいろなことを学び、成長した。その後、今回までの間に4本の映画に出たので、いろいろな経験を積み、そして今回二度目のイヴィに挑戦したけれど、マルとイヴィの成長物語でもあったのよね。だから、自分の女優としての成長に重なるものがあったの。そこでは傷つきやすい、もろさを出すことも必要だということを知ったわ。

ダヴ:ハリウッドに出てから自意識が強くなって、すごくハイテンションなところもあればシャイな部分もあるの。ただ、シャイな部分を出すことは、この世界ではすごく難しいこと。前作と今回の間ですごく悩み、どうやって成長をしていくか考えたから女優として成長したとは思うけれど、いろいろな感情を出すことが大切よね。一番肝心なことは、観客はわたしではなくて、自分自身を観に来るということ。それがわかったことが成長かも。

(取材・文/鴇田崇)


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『ディセンダント2』 ディズニー・チャンネルにて、10/21(土)19:30~21:30日本初放送! 公式サイト:disneychannel.jp

11月22日(水)DVD(¥3,200)発売&デジタル配信開始
(発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン)

<STORY>
マル、イヴィ、カルロス、ジェイら4人のヴィランズの子どもたちは、善人たちの住むオラドン合衆国での暮らしに馴染もうと奮闘中。しかし、晴れてベンの恋人となったマルは、正式に王室の一員となることへのプレッシャーに押しつぶされそうになり、現実逃避から、悪のルーツである生まれ故郷ロスト島へと舞い戻ってしまい......。

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鴇田崇(ときた・たかし)

1974年生。国内最大級のアクセスを誇る総合映画情報サイト「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在はフリー。年間延べ250人ほどの来日ゲスト、俳優、監督への取材を行い、雑談のような語り口で相手のホンネを引き出すスタイルは、一部の関係者に定評がある。史上もっともアガッたインタビューは、あのM・ナイト・シャマラン監督に「キミの体からは気が出ている!」とホメられたこと。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。

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