タイの少女がBLACKPINK・LISAになるまで『Always Lalisa』
『Always Lalisa』より
K-POPグループ「BLACKPINK」のメンバーとして世界的な人気を誇るLISA(リサ)のソロ活動や俳優デビューまでを追ったドキュメンタリー『Always Lalisa(原題)』が、第51回トロント国際映画祭で上映されました。本作でメガホンをとったのは、Apple TV+のドキュメンタリーシリーズ『K-Pop Idols』でエグゼクティブプロデューサーを務めたドキュメンタリー映画監督のスー・キム。
タイで生まれ、幼い頃から踊ることが大好きだったラリサが、韓国で厳しいトレーニングを受け、「LISA」としてK-POPアイドルになるまでの道のりを映し出します。タイ出身のラリサにとって、韓国のエンターテインメント業界に飛び込むことは決して簡単なことではありませんでした。韓国語を学びながら厳しいトレーニングに耐え、YGエンターテインメントで数少ない外国人アーティストの一人として活動。やがてBLACKPINKのメンバーとして世界的なスターへと成長していきます。
本作では、幼少期に参加したダンスコンテストからK-POPデビュー、ソロアーティストとしての活動、自身のレーベル「LLOUD Co.」の設立まで、LISAの人生におけるさまざまな節目を追っています。特に印象的なのは、世界的スターとなった現在のLISAだけではなく、「ラリサ」という一人の女性の姿が見えてくるところ。
また本作では、これまでの活動のなかで物議を醸した出来事について悩む姿や、ファンとの関係などにも触れられています。常に完璧なスターでいなければならないLISAの、普段はなかなか見ることのできない一面を見ることができます。
そして、本作の大きな節目となるのが、ソロアーティストとして挑んだCoachella。BLACKPINKのメンバーとしてではなく、自分自身の名前で大きなステージに立つ。その瞬間に至るまでの道のりを見た後、LISAがステージに立った瞬間は、圧巻で感動的でした。
BLACKPINKのLISAとして知っている人も、彼女のソロ活動や俳優としての姿から知った人も、本作を観ることで、これまでとは少し違った「ラリサ」という一人の女性に出会えることでしょう。タイで始まった一人の少女の夢が、韓国を経て世界へと広がっていく。その軌跡を改めて感じさせてくれる一本です。
(文/齋藤彩加)
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