『X-MEN』のサイクロップスに感じる童貞感
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遺伝子の突然変異によって、超人的な特殊能力を持って生まれたミュータントを描いた『X-MEN』シリーズ。手の甲を突き破って鋼鉄の爪が出てくるウルヴァリン、姿を自由自在に変えられるミスティーク、天候を自在に操るストーム。様々な特殊能力を持ったキャラクターが出てきますが、なかでも魅力的なのがサイクロップスというキャラクターです。
彼の特殊能力は非常ににかわいそうなものです。目を開けていると、両目からビームが出続けてしまうのです。ですから、戦いなど必要な時以外は、ビームを無効化できる素材で作ったバイザーかサングラスをかけねばならないという面倒臭さ。
例えばキスの時も、アレする時も、ビームの脅威は常につきまとっています。メガネを外したら、大切な恋人が怪我どころか死んでしまうのですから。セックスの時はメガネを外す派? 外さない派? という話題をたまに耳にしますが、サイクロップスの前ではできない話題です。
この、どうしようもなく溢れてしまう感。神聖かまってちゃんの『ロックンロールは鳴り止まない』を思い出します。思春期のごわつき感というのか、いろんな感情や物理的なものが溢れてしまう思春期特有のあの感じを、サイクロップスは持っているのです。
(文/鬱川クリスティーン)