映画『キャッツ』ジャパンプレミアより
1981年のロンドン初演以来、世界中で愛され続けるミュージカルの金字塔「キャッツ」がついに待望の映画化! 過去に『レ・ミゼラブル』で歴史的ミュージカルの映画化を成功に導いたトム・フーパー監督がメガホンを取り、ミュージカル界の巨匠、アンドリュー・ロイド・ウェバーらが名を連ねたとんでもなく豪華な作品が、いよいよ1月24日(金)に日本でも公開されました。
今回は、公開に先駆けて来日した主演のフランチェスカ・ヘイワードさんとトム・フーパー監督、デブラ・ヘイワードプロデューサーに加え、超豪華吹き替えキャストである葵わかなさん、山崎育三郎さん、高橋あず美さん、秋山竜次さん、大貫勇輔さん、大竹しのぶさん、蔦谷好位置さんらが登壇したジャパンプレミアの模様をレポートします。
トム・フーパー監督、なんと日本語で挨拶!
登壇したトム・フーパー監督は、なんと一枚の紙を取り出し、メガネをかけて日本語で挨拶!
「みなさんこんばんは。トム・フーパーです。吹替版『キャッツ』は素晴らしいキャストによる力作です。ありがとうございます」。
彼の心のこもった日本語のメッセージに、会場は大盛りあがり! 先日天皇皇后両陛下とともに本作を鑑賞したことについては「大変な栄誉でした」とコメント。また、トム・フーパー監督といえば『レ・ミゼラブル』や『リリーのすべて』などが日本で大ヒットしていますが、彼の過去作品のファンだという人がたくさん集まっていたことに感激した様子を見せていました。
「深いメッセージが込められているストーリー」(フランチェスカさん)
本作の注目ポイントについて聞かれたフランチェスカさんは「一見、楽しいミュージカルのようですが、実は深いメッセージが込められている素晴らしいストーリーです。例えば『愛』や『許し』『第二のチャンス』など、誰の心にも響く内容になっていると思います」とコメント。
子どもの頃に舞台版キャッツをビデオで見ていたというフランチェスカさん、その時からヴィクトリアという役に憧れていたのだとか。「私が子どものころにヴィクトリアというキャラクターからインスピレーションを受けたように、この映画で次世代の子どもたちにインスピレーションを与えて、大きな夢を抱いてもらえたら嬉しいです」と語ってくれました。
日本語キャストは斬新でユニークな方法で声を収録
実は本作の吹き替え版が制作されているのは、日本とドイツのみなのだとか。そんな貴重な吹き替えのチャンス、豪華キャストたちはどんな思いで参加したのでしょう。
ヴィクトリアの吹き替えを担当した葵わかなさんは「日本でもミュージカルとして根強い人気のある作品だと思います。映画化することに非常に驚いて、オーディションのお話を頂いたときは本当に想像もつきませんでした。ヴィクトリアを演じることができて嬉しかったですし、ハイレベルなキャストさんたちが集まっている映画なので、声だけでも参加できて嬉しかったです」とコメント。
また、マンカストラップ役の山崎育三郎さんは「頭にバンドを巻いて、マイクを頭に仕込んで実際に体を動かしながらキャストさんと同じ気持ちで吹き替えさせていただきました」と収録の裏話を教えてくれました。
スキンブルシャンクス役の大貫勇輔さんは「僕の役は鉄道が好きなネコで、タップを踏みながら歌うシーンがあったんです。今回、新しいタイプの録音だったんですけど、実際に一緒に動くと息遣いが一緒に入るので、本当に楽しかったです。でも撮り終わったあとに少し寂しさもありました」と撮影時の心境を明かしてくれました。
ロバート秋山さんのジョークに、監督はじめ会場が爆笑
バストファージョーンズ役を担当したロバートの秋山竜次さんは、本作について「まずネコたちに見てもらいたいなって思いますね。悔しいことに今日人間しかいなくて...」とジョークを放ち、会場は笑いに包まれました。また監督に対しては「いろんな監督の目を見てきたけど、一番やさしい目をしていますね。こんなやさしい目の監督はいないから。プロデューサーさんもすごくゴージャスで」と海外ゲストを褒めまくり。それに対し、監督は「まさかバストファージョーンズに色目を使われると思っていなかったです」と笑いながら切り返していました。
本作は、トム・フーパー監督が8歳のときに舞台を見て、ずっと映画を作りたいと思い、ようやく完成させた念願の一本。日本語吹き替え版でも、もちろんオリジナル版でも、どちらも違った楽しみ方ができそう......! 今回、来日したフランチェスカ・ヘイワードさんの英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルダンサーとして積み重ねてきた実力が発揮されている本作、ぜひ劇場スクリーンで楽しんでいただきたいです。映画『キャッツ』は1月24日(金)より全国公開中!
(取材・文・写真/トキエス)