ミントが広がりすぎて困った! 株分けで解決

放っておいたら、ミントに占領されてしまった花壇(写真はアップルミント)。バラの株元や花壇の外にまで広がっています。
広がりすぎたり、大型化していたり、花が減ってきたなど、長年育てていることによる宿根草のトラブルは株分けで解決できます! 本稿では、広がりすぎたミントの対処方法を、神奈川県立フラワーセンター大船植物園の富田裕明(とみた・ひろあき)さんに教えてもらいました。

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イチゴやミントなど株の根元付近から、ほふく茎や地下茎、ランナーなどを伸ばし、どんどん株をふやしていくタイプの宿根草は、放っておくと思いがけない場所にまで広がってしまいます。写真の花壇では、ミントがバラの株元付近まで広がり、さらには石で縁取った花壇の外側にまで広がっています。まずは、調子がよさそうな株だけ掘り上げて植え込み用の苗を確保したら、残りの株もすべて掘り上げて土壌改良をしましょう。

■ミントの株分け

広がった株のなかでも、コンパクトにまとまっている部分を見つけて掘り上げます。根が浅いので簡単に掘り上げることができます。掘り上げた株は、作業台などに広げて、よい株をより分ける作業をしましょう。

すべての株を掘り上げて土壌改良をしたら、花壇の中央付近に10cmほど間隔をあけて植え込み用のよい苗を植えつけます。ミントは根が浅く広がるので、浅い植えつけでOK。地面が見えて、寂しい花壇に見えますが、丈夫なミントはすぐにふえます。

最後にしっかり水をやります。



ほふく茎などで広がる宿根草のよい苗を選ぶポイント

掘り上げた株のなかで、よい苗を残す見極めポイントは、地上部のボリュームよりも根の分量です。写真のように、長く伸びたほふく茎のなかでも根のボリュームがある部分は四角で囲んだ部分だけ。立ち上がった茎が2〜3本になるようにほふく茎の左右を切って植えつけます。花壇に植わっている状態では、なかなかよい苗を見つけにくいので、掘り上げたら作業台に並べて、よい苗を選び出しましょう。



撮影:桜野良充
■『NHK趣味の園芸』2017年10月号より

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