寒さがキモ! 「冬越し野菜」ってどんな野菜?

撮影:栗林成城
その名のとおり、冬を越させて翌春以降に収穫する冬越し野菜。ダイコンなどの秋冬野菜と区別されるのは、生育に寒さが不可欠だからです。育ち方の特徴から、大きく2つのグループに分けられます。

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■寒さに当たって花芽ができる野菜

冬越し野菜のうち、実を収穫するイチゴ、エンドウ、ソラマメがこのグループ。寒さにしっかり当たらないと花つきが悪くなり、収穫量が減ります。
イチゴ、エンドウ、ソラマメの苗は春にも出回りますが、それらは寒さに当たらなくても花芽(はなめ)がつくよう品種改良されたもの。春から栽培を始めるほうが、収穫までの期間が短くなるメリットがある一方で、冬越しさせたものに比べると一般的に花の数は少なく、収穫量も減る傾向があります。
 

■夏の休眠期間の前に球を肥大させる野菜

ラッキョウ、ニンニク、タマネギなど、肥大した球を食用にする野菜です。
これらの野菜は、夏の高温・乾燥を休眠で乗り切るための養分を球に蓄えます。花芽は低温短日(日が短くなる〈夜が長くなる〉こと)ででき、花が咲くのは春に温度が上がり長日になってから。この性質を利用して、花が咲く前に、肥大した球を収穫して利用するのです。春に作付けすると、球が太る前に株が大きくなって花が咲くため、栽培のスタート適期は年に1回、秋だけです。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2017年10月号より

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