病害虫防除のヒント

イラスト:Studio-Takeuma
暑さが残る時期には暑さに強い病害虫が、秋雨を過ぎて寒くなる時期には低い温度を好む病害虫が、野菜を狙っています。園芸病害虫防除技術研究家で農学博士の根本 久(ねもと・ひさし)さんに、病害虫防除のヒントをうかがいました。

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「植物(野菜)」、「病害虫」、「病害虫が活動しやすい環境」の3条件がそろうと植物に被害が出ます。3つが重ならないように工夫することが病害虫防除といえます。

■発生させない! 拡大させない!

1 まずは健全なタネや苗を選ぶ
健全なタネや苗を使用し、畑に病害虫を持ち込まないようにします。また、特定の病害虫に強い性質を備えた品種があれば、それを利用します。
2 早期発見! すぐに対処
発生してしまっても、多くの場合、初期なら病害虫を取り除くことは可能です。多発してからでは、薬剤を使っても抑えにくくなります。
3 病害虫と野菜が出会う機会を減らす
防虫ネットなどの資材を利用したり、コンパニオンプランツなど植物の助けを借りたり、薬剤や天敵などを利用したりして、出会いの機会を減らします。
4 病害虫が発生しにくく、活動しにくい環境を作る
栽培管理を適正に行い、連作を避け、特定の微生物、昆虫、センチュウなどが増えないように工夫をします。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2017年9月号より

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