浮く? 沈む? トマトを水に入れてみよう

トマトを入れる容器は、高さがあって透明のものがわかりやすい。御倉さんはワインクーラーを愛用しています。撮影:田渕睦深
トマトを収穫したら、まず、水に入れてみましょう。すると大まかに、浮くものと沈むものとに分かれます。浮くってどんなトマト? 沈むってどういうこと? 「これですべてが判断できるわけではありませんが、だいたいの用途を決める目安にしています」と話すのはトマトの達人として知られる園芸研究家、御倉多公子(おんくら・たきこ)さん。その根拠をお伺いしました。

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大切に育てて、やっと収穫したトマト。せっかくならおいしい方法で食べたいものですね。気になるのは、生がよいのか、加熱に向いているのかの判断。最盛期ともなると、収穫と消費が追いつかないこともあり、賢く扱う方法を知りたいところです。
「収穫したら、まずは水に入れて、浮くか沈むかを見ます」と、御倉さん。トマトが水に浮くか沈むかは比重の問題で、味にはさほど関係はありませんが、空洞の多いものは浮き、実の詰まったものは沈むことが多いのだそうです。
「ミニトマトはたいてい沈みます。大玉はぎっしりと重く感じるものでも浮くことが多いですね」
沈むトマトに関しては、生で食べてほぼおいしいそうですが、浮くトマトに関しては、食べてみないとわからないのがまた楽しいのだとか。「とにかく、沈んだものはどんどん生で使い、浮いたものは冷凍し、あとでゆっくり加熱調理をしたり、食べてみて考えたり。でもそんな時間が楽しいのです。何しろ、自分で育てた子たちですから(笑)」。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2016年4月号より

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