シクラメンは部屋のどこに置けばいいの？

冬の室内を、明るくにぎやかに彩るのに欠かせない花、シクラメン。できるだけ長い期間、美しく飾るためのコツを、シクラメン生産歴40年、育種も手がける金澤美浩（かなざわ・よしひろ）さんに教えていただきました。

＊ ＊ ＊


■シクラメンが心地よく過ごせ、長く咲かせられる置き場はどこでしょうか？

園芸店で自ら選んだり、ギフトとしていただいたり。入手したシクラメンの鉢は、さてどこに置きましょうか。



■おすすめの置き場

 
A　窓際の日当たりのよい場所
日中、室内に置くなら、日当たりのよい場所に置きましょう。夜は窓から冷気が入りますが、10℃前後なら大丈夫。もっと冷え込む場合は厚手のカーテンを引くか、窓から離れた場所に鉢を移動させます。
B　部屋の中央のあたり
部屋の中央付近は、室温の変化が小さく置き場におすすめです。しかし、日が当たらなかったり、20℃以上あるなら避けましょう。
 
C　テラスやベランダ
軒下など、戸外の日なたは、シクラメンにとってベストな置き場。夜間でも10℃前後あれば置きっぱなしでOKです。
D　花壇植え
ガーデンシクラメンの名称で流通しているミニタイプは、霜がときどきしか降りない場所（マイナス3℃以上）なら花壇植えにもできます。

■向いていない置き場

 
E　暖房の温風が直接当たる場所
エアコンの風が直接当たる場所は、乾燥が激しいので、どんな植物の置き場にも向きません。
F　天井から吊るす
天井近くには暖かい空気がたまり、目線の高さの室温より高いことが多いので注意。天井近くでも20℃以下で、日が当たっている環境ならOKです。
G　床暖房に直置き
床暖房入りの床に直置きするのは、シクラメンには暑すぎます。必ずスタンドやいすにのせましょう。日が当たる位置に置き、20℃以下をキープします。
H　家具の背面など、終日日が当たらない場所
たとえ照明をつけていたとしても、終日、日が当たらない場所は日照量が不足するので、シクラメンの置き場には向きません。
■『NHK趣味の園芸』2015年12月号より