ばぁばがつくる素朴でハイカラなライスカレー

「ボウルにたっぷりの水を用意して、じゃがいもやにんじんは切ったそばから、水に放しましょう。こうすると、サラリとした食感に仕上がりますよ」と鈴木さん。撮影:工藤雅夫
90歳の料理研究家、ばぁばこと鈴木登紀子(すずき・ときこ)さん。『NHK きょうの料理』では、その元気の素(もと)となるごはんを毎月紹介しています。8月号では、ルーを使わない素朴なライスカレーをつくります。

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■ライスカレー

子どものころ、ライスカレーといえばそれはそれはハイカラなお料理でした。当時は市販のルーもありませんでしたから、明治生まれの母がつくってくれたカレーは、サラサラとした、素朴なもの。わが家では、変わらぬ定番の味です。

■ばぁばの元気の素!

お料理をより美しく仕上げるテクニックのひとつが「飾り切り」。板前さんのようにたいそうな技はできなくても、包丁で少し飾りを加えると、いつものお料理もずっと華やぎます。その昔、ゆで卵を波形に切った花卵をライスカレーに添えると、子どもたちが「わぁ!」と目を輝かしてくれたものです。和風ピクルスでも、芯をくりぬいた「蛇の目にんじん」、周囲を花のように切った「花れんこん」と、ちょっとした飾りを加えていますよ。
味が変わるわけではありませんから、時間がないときや、気持ちに余裕がないときは無理にやらなくてもよいのです。お台所に立っていて、「今日はちょっと遊び心を加えようかしら」「いつもと少し違う見た目にしてみようかしら」という気持ちになったら、好きに手を動かしてみればいいの。そうやって楽しみながらお料理をすること、これも日々を新鮮な気持ちで過ごすためのコツですよ。
※つくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理』2015年8月号より

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