暑さに強い花ジニアの楽しみ方

ハーゲアナ種の1品種、オールドメキシコ。赤から黄色の色幅と、一重から八重咲きがある。撮影:伊藤善規
ジニアの和名「百日草」は、長期間にわたって次々に咲く様子から名づけられました。種類によっては初夏から店頭に並び、霜が降りるまで楽しめる植物です。園芸研究家の金子明人(かねこ・あきひと)さんに、ジニアの特長について聞きました。

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■古くから、身近だった夏の花壇花

夏になると民家の庭先に、真っ赤な丸い花を咲かせているジニアが目に留まります。そんなワンシーンが夏休みの思い出という人も少なくないでしょう。夏の間じゅう咲き誇り、盆のころに最盛期を迎えることから、供え花としても利用されてきた、私たちの暮らしと身近な花でした。
ジニアは、メキシコを中心とする南北アメリカに、約15種が分布する植物です。私たちが日ごろ目にしたり栽培したりしているのは、このうちの主にエレガンス種(Z.elegans)、アングスティフォリア種(Z.angustifolia)、ハーゲアナ種(Z.haageana)の園芸品種と、種間雑種です。いずれも花色が豊富で花期が長く、夏の花壇やコンテナに欠かせない花として、最近でも変わらず、親しまれています。

■ジニアでつくるサマーガーデン

 
庭先を彩っていた懐かしい背の高いタイプから、広がるように伸びる品種、複雑な花色が個性的な品種など、さまざまなジニアを取り入れれば、夏の間中、色彩にあふれる庭をつくることができます。
高温と強光線を好む代表的な夏の花ですが、以前はやや多湿に弱い傾向にありました。しかし、近年の品種、特に種間雑種のタイプは丈夫で、小苗から開花株までの苗が入手でき、気軽に取り組めます。
■『NHK趣味の園芸』2015年7月号より

NHKテキストVIEW

(詳細データ取得中)

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