春を告げるミモザ 感動の満開!

満開のギンヨウアカシア。鮮やかな黄色の花穂が陽光に輝く。撮影:今井秀治
樹冠を覆いつくす早春の花木、ミモザの仲間。満開時の豪華さはまさに感動! 庭植えだけでなく、鉢栽培も容易です。園芸研究家の川原田邦彦(かわらだ・くにひこ)さんにミモザの魅力と栽培のポイントを教えてもらいました。

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■春を呼ぶ花木、常緑の葉も美しい

ミモザの仲間は、ふわふわした春の光のような小花が、木を覆うように咲き、多くの種類が辺りに甘い香りを漂わせます。常緑で葉も美しく、花のない季節も庭木として十分楽しめます。
ミモザ(mimosa)は、フサアカシアの英語名、仏語名ですが、一般には黄色の花を咲かせるアカシア(Acacia)の仲間(淡黄色、白色の花もある)を総称して「ミモザ」と呼んでいます。栽培される種類は、ほとんどがオーストラリア原産。ちなみにオーストラリアには約700種のアカシアがあるといわれ、国花はアカシア・ピクナンタ(A.pycnantha)です。フサアカシアは地中海沿岸地域など、世界各国でも栽培され、南フランスでは早春の「ミモザ祭り」が春を告げる催しとして親しまれています。

■庭植えは温暖地で。寒冷地では鉢で楽しむ

暖かい地域の樹木だけに、寒さには弱く、寒冷地での庭植えには適しません。関東地方以西の平地では庭植えにできますが、北国や高冷地など寒さの厳しい地域では、大きめの鉢に植えて、冬は軒下や室内に取り込みます。
よく栽培されるのはギンヨウアカシアで、比較的耐寒性があります。生育が早く、植えつけ後4〜5年で樹高約5m程度に育ち、株一面が花で覆われた豪華な花木になります。このほか、国内では約15種類ほどが流通し、性質はほぼ同じですが、耐寒性には強弱があります。適した種類を選んで育てましょう。
■『NHK趣味の園芸』2015年3月号より

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