口角はなぜ下がるの?

イラスト:竹永絵里
キュッと口角が上がったすてきな笑顔。口角が下がると、不機嫌そうに見えるだけでなく、口元のたるみ、首のシワなど見た目の老化も進みます。口角がなぜ下がってしまうのか、歯科医師の宝田恭子(たからだ・きょうこ)さんに伺いました。

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■口角ダウンの影響は口元から輪郭に及ぶ

笑うときに口角を上げるのは、唇の周りの口輪(こうりん)筋につながる大頰骨(だいきょうこつ)筋の働き。この筋肉の衰えに、あご下から胸につながる広頸(こうけい)筋の衰えが加わると、口角だけでなく口元周辺が全体的に下がることに。さらに前かがみ姿勢でいると広頸筋がゆるんで皮膚のハリがなくなるため、首にシワができたり、輪郭がたるみやすくなります。
口角が下がってしまった顔の特徴
●ブルドッグフェイス:広頸筋のゆるみによって起こる、輪郭のたるみが原因で、まるでブルドッグのように見える。たるむことでますます口角が下がる。
●首のシワ:広頸筋のゆるみが皮膚に影響することが、最も大きな原因。猫背の人は、年齢が若くてもシワができやすい。
●マリオネットライン:口角から下あごに向かってのびるシワ。腹話術の人形のように見えることからこう呼ばれる。ほうれい線以上に顔が老けて見える。

■口角ダウンと広頸筋の関係

広頸筋の始点は鎖骨とろっ骨で、終点は下あごと口角、頰部。口角を下方に引く機能をもつ筋肉です。前かがみの姿勢になると、本来ピンと張っているはずの広頸筋と皮膚がゆるみ、それに引っ張られて口角が下がってしまうのです。人間は口元周辺の筋肉をあまり使っていません。使うのは、そしゃく、えん下、会話のときくらい。姿勢を正して口元エクササイズを行えば、あごもすっきりし、口角ダウンを予防できます。
※テキストでは今すぐできる口角リフトアップエクササイズを紹介しています。
■『NHKまる得マガジン 口元エクササイズで若々しく!』より

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