渋滞による"無駄"は年間12兆円 お盆のドライブを快適にするコツとは?

無駄学 (新潮選書)
『無駄学 (新潮選書)』
西成 活裕
新潮社
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世の中では、社員がそれぞれ分散して夏休みをとる企業も増えていますが、「お盆」はずらせないもの。やはり、今年も帰省ラッシュのニュースが巷で流れはじめています。日本道路交通情報センターによると、今年の高速道路の渋滞は、下りが13日、上りが15日。10km以上の渋滞があちこちで発生する見込みです。

渋滞を研究する、東京大学先端科学技術研究センターの西成活裕教授は、「渋滞学」の生みの親。渋滞の経済的損失額は、年間12兆円で、国家予算の約7分の1に相当する額になります。氏は、著書『無駄学』の中で、「渋滞は社会の無駄」と言い切っています。

氏によって、渋滞のメカニズムは明らかになりましたが、解消への決定的な策は、いまだない状態。お盆を象徴する風景は、これからもしばらくの間は続きそうです。

それなら、渋滞によって起こる"無駄"や、ストレス、事故へのリスクをどうやって回避すればいいのでしょうか。

ここはシンプルに考えるしかありません。それは、"混雑する道路を避ける"ことと"混雑する時間帯を避ける"こと。高速道路各社が出している、渋滞予測情報をチェックし、渋滞が発生する場所や時間帯、渋滞の距離などをあらかじめ把握しておくことが重要なのです。

各社が発表するテキストベースの予測をわかりやすくしたのが、ヤフーが7月末からサービスを提供している『お盆渋滞予測2015』。グラフ化、図式化しているので、空いている時間や空いている道路が一目瞭然です。スマートフォン、タブレット、PCで見られます。

「お盆+高速道路名」で出発時間に応じた所要時間を検索すれば、早朝に出発したり、逆に遅く出発したりすることで、"無駄"を省けることがわかります。遅くとも、出発前日には渋滞予測を見ておいて、プランニングするのがおすすめ。そうすれば、"混んでいるのはわかっているのに渋滞に突っ込んでいく"という、悲しい現実を遠ざけることができるでしょう。

家族やパートナーとの車内での無駄なケンカも激減しそう。ドライバーの株が上がるドライブを目指してみてはいかがでしょうか?

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