『ドルチェ』文庫化に続き、誉田哲也のあの代表作がスピンオフで生まれ変わる!?
- 『ドルチェ (新潮文庫)』
- 誉田 哲也
- 新潮社
- 594円(税込)
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フジテレビ系列の2時間ドラマ「金曜プレステージ」でも放送されるなど、人気の誉田哲也さん原作の推理小説『ドルチェ』。この度、5月28日に文庫版として発売されより手軽に本作を楽しめるようになりました。
『ストロベリーナイト』を始めとした、「姫川玲子シリーズ」で累計300万部を突破するなど、緊迫感ある刑事ものサスペンスに定評のある誉田さん。同書も、42歳独身女性刑事・魚住久江が主人公の推理小説で、『小説新潮』に掲載された短編「袋の金魚」、「誰かのために」、「バスストップ」など6作品が収められています。
ただ、本作は姫川シリーズとは作風が随分違います。姫川は警視庁捜査一課・殺人犯捜査係という花形部署に所属し、凶悪な難事件を解決していくデキる女刑事。一方、魚住久江は練馬警察署刑事組織犯罪対策課強行犯係の巡査部長というポジションに留まり、捜査一課への異動を打診されても、所轄にいることにこだわりをみせます。
本作の中で、魚住は所轄に居続ける理由をこう述べています。
「誰かの死の謎を解き明かすことより、誰かが生きていてくれることに、喜びを感じるようになった」
犯人に説教したり、恋のキューピッド役を演じてみたりと、かなり人間味ある刑事の魚住。またドルチェでは、姫川玲子シリーズのような猟奇的な殺人事件を扱いません。内容についても事件解決へ向けた推理の部分より、事件の背景にある人間ドラマに焦点が当てられるという特徴があります。このあたりは姫川シリーズと読み比べてみると、面白いかもしれません。
そして、その姫川シリーズの『ストロベリーナイト』最新スピンオフ作品が、JTのサイト「ちょっと一服ひろば」内で、6月6日から5回にわたり連載されており、ここでしか読めない姫川玲子の活躍が描かれています。本サイトには、他にも過去映像化になった話題作のスピンオフ作品が多数、掲載されているので是非チェックしてみてください。
【関連リンク】
JT「ちょっと一服ひろば」
http://www.1puku.jp/novels/anohito/index.html