「耽美派イケメン集団」が舞台化 直木賞作家の新作ミステリ『少年十字軍』

少年十字軍 (一般書)
『少年十字軍 (一般書)』
皆川 博子
ポプラ社
1,836円(税込)
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「劇団スタジオライフ」という劇団をご存知でしょうか?演出家の倉田淳さんだけが唯一の女性で、約40名の所属俳優は全員男性。男性俳優が女性役を演じるという手法から、"男性版宝塚"と形容されることも多々あるのだとか。

とはいえ、宝塚とは異なり、女役・男役が決まっているわけではありません。役柄を固定せずに、全ての公演で俳優をチーム分けし、1つの役柄を複数で演じるダブルキャスト・トリプルキャストで上演するのが特色です。

そんなスタジオライフの次回公演は、直木賞作家・皆川博子さん原作の新作長編ミステリ『少年十字軍』。演劇界で初めて、本作を舞台化するということで話題を呼びました。

物語は、13世紀のフランスで実際に起こった「少年十字軍」の史実をもとにしています。1212年、羊飼いの少年・エティエンヌは、大天使ガブリエルより「十字軍を率いて聖地エルサレムに行け」という啓示を受け、マルセイユの港を目指すことに。

不思議な力を持ったエティエンヌは、触れるだけで病を治すなど、行く先々で奇跡を起こします。その評判を聞きつけて、援助金を寄進したり、自ら十字軍に参加したりする大人たちも現れます。様々な困難を乗り越え、一行はマルセイユの港に辿り着きますが...。

そもそも十字軍とは、キリスト教を信仰する西ヨーロッパ諸国(主にカトリック教会)が、イスラム教諸国の支配下に置かれた聖地エルサレムを取り戻すために派遣した遠征軍のこと。その中に、12歳前後の少年・少女達で構成された少年十字軍が存在したそうです。

『少年十字軍』の東京公演は、今月2月8日から。聖地奪還の旅の道中で繰り広げられる群像劇を、劇団スタジオライフ独自の感性で舞台上で表現してくれることでしょう。観劇をより楽しむための予習として、ぜひ一読してみてはいかがでしょうか?

【関連リンク】
劇団スタジオライフ公式HP
http://www.studio-life.com/
『少年十字軍』 東京公演 
2013年2月8日(土)~3月2日(日) シアターサンモール
<料金>前売5600円 学生3000円(要学生証・当日券のみ)
<お問い合わせ>スタジオライフ 03-5929-7039(平日12:00~18:00)

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